【映画】「アルジェの戦い」

1966年のモノクロ映画「アルジェの戦い(La battaglia di Algeri)」(イタリア・アルジェリア、ジッロ・ポンテコルヴォ監督)。

1954年から1962年にかけて行われた北アフリカ・アルジェリアのフランスの植民地支配からの独立戦争を描く。

古いフィルムとはいえ、ドキュメンタリー・タッチで描かれるフランス当局とアルジェリア民族解放戦線(FLN)の迫真の攻防は手に汗握るものがある。ひとつの歴史を記録した映画として残っていくものと思われる。

第二次大戦では、ナチスの支配に対して、レジスタンスを続けたフランスが、一方で帝国主義(植民地主義)に固執して、アルジェリアの独立を許さずにレジスタンスを迫害するのは、いろいろと示唆に富むね。元々、国ってのは国益と繁栄を考えれば、外部に対して暴力的になるものだ。

映画では一方的にFNLを持ち上げているのではない。監督自身が大戦中、ナチスに抵抗してたこともあって、フランス軍の残虐性と同時に、女性や子供を使った無差別テロやFNL内部の粛正、一般の警官への銃撃、スパイ活動、追い詰められて極端に無軌道な態度を貫く若者など、独立戦争の内実をそのまま描いてる。判断は観る者に任せるとでも言うように。

映画は、イタリアとアルジェリアの共同制作で、今だにフランスはこの映画を認めてないという。

「本当の苦しみは戦争が終わった後だ」by FNLリーダー

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。