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フォアキャスティング/バックキャスティング

フォアキャスティング(Forecasting)とは、
現在を起点として未来を予測する考え。

バックキャスティング(Backcasting)とは、
目標とする未来を先に描いた状態で、
その未来から逆算して現在までを考える思考法。

某旅行会社で働く私はこの4月より、
●アフターコロナ後の海外旅行復活を見据えて、会社の新たな価値を作るべくマーケティングを行い、未来のブランディングを行っていく。
●社内の諸々のシステム刷新のお手伝い

をする部署に異動となり、同じグループに属する仲間と上記ミッションを達成するべく、日々ディスカッションを重ねています。

そこで、ふと気になったのは、
現状や過去のデーター(過去の経験)を踏まえた上で、実現性が高い(イメージが容易につく)アイディアばかりになってしまっている事です。

現状の旅行業界は新型コロナウィルス(COVID19)による前例の無い未曾有の危機的状況。
どの旅行会社にとっても、コロナ前まで策定してきた戦略は全て「0」となったのです。
イノベーションを起こす、革新的なアイディアを生み出しては行かない状況に全ての旅行会社は置かれているのです。

平時であれば、現状の強みを活かした、過去のからの延長線上で実現性の高いアイディアで、短期的に機動力を持って成長を遂げていくフォアキャスティング的な考え方はいいかもしれませんが、
今は少し先の未来まで正確に読みづらい世の中、
過去の経験を捨て、
到底達成が出来るとは思えない、突拍子のない未来をイメージして、それを目標として定め、その目標の達成に向けて、やり方を何とかして考えていく、というバックキャスティング的な思考が必要なんじゃないかな、と考えています。

バックキャスティングとフォアキャスティングの考えを別業界で例を挙げると、
・もっと良い「携帯電話機」を目指して、+αで音楽や写真、インターネット機能を付加価値的に付けた搭載した日本製の携帯電話
・人間のライフスタイルを(本能的に)考え、「携帯電話的機能も含んだ小型コンピューター」として誕生したスマートフォン
どちらが破壊的イノベーションを起こしたか、自明の理ではないでしょうか。

未来の旅行のキーワードとして、
●サスティナブル・ツーリズム
●リジェネラティブ・トラベル
●スマート・ツーリズム
●レスポンシブル・ツーリズム
といったものがありますが、
これらの言葉対して、お客様を惹きつける旅行商品しっかりを提供できている旅行会社があるかどうか問われれば、少ない(または無い)のではないでしょうか。

ただ、これらの言葉を基にして、未来のツーリズムを考えると、どうしても現状の実現性の高い物事から考えてしまいます。

私の役割はまだ言語化できていない、未来の旅行者の強い旅行ニーズを満たす価値を考え、ブランディングを通して提供できる仕組みを考える事であります。




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