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旅先に対してマインドチェンジをしてみよう

●星野リゾートの大切な使命は、旅の楽しさを発信し続ける事
●人々が行きたいと思う観光地には星野リゾートがある姿を目指していく

4月25日から4都府県に緊急事態宣言が発令する事が決定し、
昨年に続き、今年もGW期間中は旅行はおろか外出の自粛も呼び掛けられる等、旅行・観光業界にとって、より厳しい状況が続いています。
その様な状況下の中、先日読んだ記事でふと思い出したのが、冒頭の言葉です。
これは4月14日に開催された星野リゾートが開催した定例プレス発表会で、星野佳路代表が語られたお言葉の1つです。

この記事を再度読み返してみて、旅行業界に身を置く自分にとってポジティブな気持ちとなりました。

コロナ禍の状況であっても、2021年から2022年にかけて計9軒のホテルを開業するという攻めの姿勢を貫いています。

星野リゾートと言えば、
高級・贅沢・非日常感の演出に長け、それがコロナ前は各国から日本に来た旅行者に支持されて、インバウンド需要を取り込めていましたが、コロナ禍においてはGO-TOキャンペーンを上手く利用した観光客によって満室になる時期もあり、宿泊施設の中で勝ち組というイメージがあります。

ただ、それは星野リゾートの確かなブランド構築力でフロー型の顧客層(一見的なお客様)だけでなく、ストック型の顧客層(常連のお客様)もしっかり持っている事や、昨年の一度目の緊急事態宣言下においても、星野佳路代表が陣頭に立ち、現状で出来る事の取り組みや観光のリカバリープラン(例としてマイクロツーリズムの促進)を様々なメディアを通じて、力強く発信し続けていた事が星野リゾートの信頼に繋がり、さらに支持を集める事となり、宿泊者も増えたのではないでしょうか。

「沖縄」を変える事の意義

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このプレス発表会の記事を読んで、私が最も良いなと感じた項は沖縄観光の視点を変える事についてです。

沖縄の観光シーズンは夏のみ。それ以外のオフシーズンは稼働を上げる為に単価を下げ、それが生産性を下げ、沖縄全体の経済に良い影響を与えていない。この状況を改善する為にも、沖縄は文化、または自然に寄せていく事が必要

この様な状況にさせてしまったのは旅行会社の責任でもあるのではないか、と自分自身は考えています。
●沖縄は海で遊んだり、ホテルでゆったりと過ごすリゾート地で、海で泳げる時期がベスト(オン)シーズン、それ以外の時期をオフシーズンと定め、旅行パンフレットにもはっきり明記。
●冬場~春先の時期は旅行代金を安く設定し、リゾートホテルを割安な価格で販売し続けてきた。

近年は多少、沖縄の文化、自然をアピールする、ツアーのポイントに盛り込む様な販売も増えてきましたが、リゾート地のイメージが強すぎて、まだまだ沖縄独自の歴史や文化、自然の魅力を引き出し切れていません。

しかし、この先に待っているコロナ後の世界において、訪れる旅先の歴史・文化・自然に対して理解をし、そしてそれらに対して保全・保護に価値を見出していく旅行に価値を見出していく旅行者が増加するとも言われ、
旅行会社として、沖縄の為にもマインドセットを変えて、これからの時代を見据えた取り組みや施策を考える必要があるのです。

沖縄は世界有数の人気観光地。
インバウンド需要も大きく戻る事が考えられます。
そして、コロナ過でも、未来に向けての準備をしていく必要がありますし、
実際に、今までは予算の関係などで消極的な理由で選ばれていた那覇の宿泊する意義を見直し、上質な滞在を目指すべく開業されるOMO5 沖縄那覇では、国際通りや首里城エリアなどの街歩きツアーなど魅力を発掘する体験を提供するなど、星野リゾートは先手を打って取り組んでいます。

それはハワイにも言える事では?

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さらに、私が考えるその先ですが、
世界各国の入国制限が解かれ、再び海外旅行が出来る様になった時、
多くの旅行者が訪れるであろう「ハワイ」。
ハワイも実は沖縄同様の問題を考え、ハワイ州政府観光局はハワイの文化や自然を守り、住民の生活と旅行者の体験をより多様に豊かなものにする「レスポンシブルツーリズム」の尊重を呼びかけ、その考え方を実践する為のキャンペーンを始動しました。

憧れのリゾート地としてのイメージが定着し、コロナ前は日本から年間150万人もの旅行者が訪れていたハワイ。
観光局としては定着したイメージを変える動きを始めています。
そして、それに旅行会社が呼応する様に具体的に商品に落とし込み、プロモーションをか仕掛けていかなくてはいけません。
この動きが出来る旅行会社こそ、アフターコロナの時代を牽引していく立場になっていくであろうと思われます。

ハワイの前に、現在商品展開が可能な沖縄でマインドチェンジを図り、具体的な動きができる旅行会社の出現を期待します。

業界に携わる全ての人々へのポジティブなメッセージ

●旅の楽しさを発信し続ける事は、使命の一つである
→旅行に従事する者全てがこのマインドを持たなければいけない。
●人が行きたいと思う場所に存在する意義
→人が旅行をしたいと思った時に真っ先に思い浮かぶ旅の提供者となる意義

星野リゾートの代表から発せられた言葉は、業界に携わる全てへの人々へのとてつもなくポジティブなメッセージであると私は捉えています。

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