最近解いた数学の問題

$${1^{2}+\dfrac{1}{2^{2}}+\dfrac{1}{3^{2}}+\dots+\dfrac{1}{n^{2}}<2}$$を示せ。

そもそも、$${\zeta(2)=\dfrac{{\pi}^{2}}{6}}$$であり、$${{\pi}^{2}}$$は$${12}$$より小さいので、与式の$${n}$$を無限大にしても$${2}$$より小さくなります。

ここで、$${1^{2}+\dfrac{1}{1*2}+\dfrac{1}{2*3}+\dfrac{1}{3*4}+\dots+\dfrac{1}{(n-1)*n)}}$$を考えます。この式を①とします。
(与式)$${<}$$①ですが、①は$${1+(1-\dfrac{1}{2})+(\dfrac{1}{2}-\dfrac{1}{3})+(\dfrac{1}{3}-\dfrac{1}{4})+\dots+(\dfrac{1}{n-2}-\dfrac{1}{n-1})+(\dfrac{1}{n-1}-\dfrac{1}{n})}$$と変形できます。
このとき
①$${=2-\dfrac{1}{n}}$$です。
よって、与式は成立します。

ここで余談ですが、$${1+\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}+\dots+\dfrac{1}{n}+\dots}$$という無限級数を考えます。
$${\int^{\infty}_1\dfrac{1}{x}dx}$$という広義リーマン積分と
$${(k,0),(k+1,0),(k,\dfrac{1}{k}),(k+1,\dfrac{1}{k})}$$(ただし$${k\geqq1}$$をみたす正の整数)でできる長方形の面積の無限和を見てみると、前者は$${[\log{x}]^{\infty}_1}$$より無限大に発散し、後者は前者より大きいため(この長方形は$${f(x)=\dfrac{1}{x}}$$よりプラス側に少し飛び出しています)、後者も無限大に発散します。実際にグラフと図形を比較してみると目で見てわかります。
後者の無限和は$${1+\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}+\dots+\dfrac{1}{n}+\dots}$$と等しいため、この無限級数も無限大に発散します。
これを、「調和級数」といいます。
また、調和級数が無限大に発散することから、$${0}$$から$${1}$$までのすべての実数の和も無限大に発散することがわかりますね。

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