夕立と僕と

コンクリートを濡らす香り、

南西の風に乗って何処からか、

炎天下に訪れたいっときの生命達の喜び、

人間達の汚れを洗い流すような清々しさ、

少し怒ったような、ちょっと嘲笑うような雷鳴。


夏の夕立が好きだ。

僕を叱って、

僕を洗ってくれそうだから。


そのままいること、

自分らしくいること、

それは時に大きな勇気を要する。

人は人に、

ありのままで良いと言いながら、

そうである人を妬む。


そんな伸びっぱなしの鬱陶しい蔦のような汚れを、

むしり取りながら、

そして肌に食い込んだ蔦の痕を撫でながら、

自分の行動をその蔦のせいにしたりして。

けれどやっぱりそんなものは洗い流したい。

だから傘もささずに、

夕立に委ねてみたりして。

そんな自分にまた、

虚しくなったりして。

温かいような冷たいような雨が、

僕のシャツに染み込んでいく。

汚れを流して、

汚れを広げて、

染み渡っていく。



ともですっ、最後までご覧頂き本当にありがとうございます^^