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豆塚エリさんの講演会を聞いてきた。

昨日は福岡で開催された、詩人の豆塚エリさんの講演会に足を運んだ。

豆塚さんの経歴については、この記事に詳しく書かれているので割愛する。

今回、この講演会に足を運んだのは、まったくの偶然だった。

数週間前、天神を歩いていたら急に便意を感じ、講演会の会場であるレソラ天神のお手洗いを借りた。そのとき、玄関口に置かれていた講演会を知らせるチラシが目に留まった。

実際のチラシ


しかし、この時点で豆塚さんの著書はまだ読んでいなかったし、購入すらしていなかった。ただ、以前ライターの古賀史健さんが豆塚さんの著書「しにたい気持ちが消えるまで」を絶賛されているのを拝見したのもあって、「あ、フミケンさんが紹介してた人だ!」と、点と点が線で繋がったわけである。

そして、近くの書店で「しにたい気持ち〜」を購入し、講演会も予約し、本もその日のうちに読み切ってしまった。まさしく運命の出会いだったわけである。

本の感想はまた別の機会に書くとして、今回は講演会を聞いての感想。

この方、文章もそうだけど、語りも本当に力強くて、ここ2,3日の寝不足からくる眠気が一気に吹き飛ぶほど、話に引き込まれた。

「しにたい気持ち〜」を読んだときも思ったけど、豆塚さんの経験が眼前に表れるかのようなリアリティがあった。

ただ力強いというのは、「辛いときはこう考えれば救われますよ」といった断定的な物言いをしていたというわけではない。むしろその真反対にあると言ってもいい。

そこにあったのは、自身の経験を誰かに伝えたい、絶対に伝えるといった、執念のようなものだと、私は感じた。

その執念が、文章と語りの力強さを裏付けているのだと、講演会を聞いて強く感じた。


私も今、うつになったときの体験を文章に綴っている。だけど、豆塚さんのような壮絶な体験をしたわけでもないし、才能だって、努力だって、足元にも及ばない。

ただ、豆塚さんは「苦しみは人それぞれ」と著書の中でも、講演会の中でも語っていた。つまり、苦しみに、高いも低いも、甘いも甘くないもない。と。

その言葉に、私はすごく救われた。

豆塚さんのようになりたいなんて言うとおこがましいけど、大人は自分の生き方を選ぶことができると豆塚さんは語っていた。

生き方を選ぶなんて、簡単なことではないけれど、生きていてよかった、今の自分はすごく生きやすい、自分らしくいられる、いてられる。そう思える生き方を、自分も掴み取りたいと思ったし、そんな背中を、息子に見せたいと思った。

改めて、豆塚さん。素晴らしい著者と、素晴らしいご講演、本当にありがとうございました。

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