見出し画像

「除雪」でも地域の「互助力」が問われる?ほか (先週の不満:~2022/1/16)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きくださいね。

先週の生活者不満(~2022/1/16)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週もオミクロン株による感染拡大が進んだことで「濃厚接触者」が更に増加しました。また、トンガ沖で15日午後に起きた大規模な海底噴火に伴い日本列島の太平洋岸各地で観測された「津波」への不安やこれに伴う不満も多く寄せられました。

加えて、津波等によって大学入試共通テストが予定通りに開催されなかったことに対する意見も急増しました。具体的には「テスト」「受験生」「試験」といったキーワードが増加しました。

そんななか、今週は①除雪、②硬貨、③通帳に注目します。

「除雪」でも地域の「互助力」が問われる?

北海道や北日本を中心に14日にかけて大雪となりました。2週前には「積雪」が急増しましたが、先週は「除雪」がトレンドワードに。大雪が続いたことで積もった雪への対処が必要になっているようです。

具体的には以下のような不満が寄せられました。雪に慣れている北海道から多くの不満が寄せられていることからも「除雪の負担感」の大きさがうかがえます。

連日の大雪のせいで、車道を除雪してくれるのは、ありがたいのですが、排雪ではないので、雪は横に積み上げたまま。それが高さも厚みもすごい。信号のない交差点では、来る車が見えずらい。ちょっとづつ頭だして覗き込んでも全然見えない。車も人も見えないから、本当に危ない。なんとかしてほしい。(30代・北海道)

家の前の除雪した雪がたまりすぎて車道に出る時にまったく見えない。事故が起きないうちに排雪してほしい。(50代・北海道)

上記はいずれも北海道のお住まいの方から寄せられた不満です。除雪したことで雪が積まれてしまい、視界が狭くなっていることへの不満です。「除雪をすれば終わり」ということではなく、除雪の先の「排雪」対策が必須であることが分かります。

また除雪をスマート・快適にするための商品や仕組みを求める不満も寄せられています。具体的には以下にような不満です。

除雪の時の道具が既に重い。更に雪を乗せて運んだり投げたりするので毎日雪が降るとそれだけで疲れてクタクタになってしまう。(30代・北海道)

除雪グッズの色が派手なものばかりなのが不満です。明るいオレンジ、黄緑、赤、黄色、透けた赤など...。モノトーン、シャーベットカラーなど玄関に置いても違和感のないものが欲しいです。(40代・北海道)

除雪自体が力が必要な行為なのにシャベルなどの道具が重いので軽い道具が欲しい、といった意見だけでなく、デザインや色合いがおしゃれな除雪道具が求められています。特に雪国では冬の日常生活に密接にかかわるものだけに機能性だけでなく自分らしさ・拘りへの対応が求められているようです。

加えて、高齢者にとって負担が大きいことも踏まえ、地域で除雪道具や除雪機をシェアできるとよいとの提案も寄せられています。除雪に限らず、地域活動の様々な面での「互助」が求められており、「地域住民同士の繋がり」が様々な地域課題を解決する上で重要な要素になりそうです

高齢者が雪かき中に亡くなる事故も多いので町会で除雪機レンタル出来るとか個人で買う場合も助成金出るとかにして欲しい。(30代・石川県)

何故、「硬貨」の入金に手数料が?

1月17日より、ゆうちょ銀行では硬貨で預け入れをする際などに枚数に応じて手数料がかかるようになりました。窓口では51枚から手数料がかかるのに対して、ATMでは1枚の入金から手数料がかかる体系となるようです。

これに対して多くの不満が集まりました。

郵便局のATM、硬貨の取扱いに手数料が掛かる様になる事が痛手です。入金でも手数料が掛かるので窓口で手続きする事にしますが、せめて入金位は手数料掛からない様にして欲しいです。(50代・福岡県)

人の手間がかからないのでATMだったら硬貨預け入れの手数料を無料にしてほしい。(30代・滋賀県)

ATMでの入金では機械で処理するだけで手間がかからないのに何故手数料がかかるのか分からない、という疑問が不満として寄せられています。

加えて、硬貨での入金が必要となる現金での募金や義援金に対しても手数料がかかることに対して疑問を感じる声が寄せられています。

金融機関が硬貨に関する手数料取るとの方法が有ったが、機械集計の何処に手間がかかるのか疑問。また、募金や義援金の取り扱いに関しても、善意の気持ちの募金や義援金から手数料を取ることに関しても、強い疑問と憤りを感じる。(70代・静岡県)

なぜ手数料がかかるのか、徴収した手数料でどんなサービスが提供されるのか。更なる説明が求められているようです。

通帳のペーパーレス化、相続の時に大丈夫?

「硬貨」と同様、お金の話題ですが、「通帳」に対する不満も増加しました。三菱UFJ銀行が通帳発行で年550円の手数料を徴収するとの発表をしたことに伴う意見が多く寄せられました。

求められているのは「透明性」と「平等性」のようです。例えば、

紙の通帳が有料になるのはいいが高齢者だけが対象外なのが不満。病気や障がいでネット通帳を使いこなせない人もいるし、スマホやパソコンを使える人ばかりではないことをわかってほしい。不親切で不満。(30代・東京都)

といった不満です。一定年齢以上の高齢者は手数料徴収の対象外になることに関して、高齢者以外にもスマホやパソコンを利用できない人がおり、そのような層についても平等性の観点から手数料の徴収対象外にして欲しい、という意見です。

また、以下にような声も。

4月から紙の通帳を希望する新規顧客に年間550円の手数料がかかること。相続のときに大変だし、利息よりもはるかに高い手数料はひどいと思う。(30代・静岡県)

通帳は残高を可視化し確認する手段として相続の際に重要な役割を果たしますが、通帳がない口座の相続手続きをするための備えをどうすればよいのかを不安視する声です。ID・パスワードなどのデジタル情報が相続の際にも重要な情報になると言えます。

最後にこんな声も寄せられました

子供には紙の通帳で。貯めることの、大事さを教えたいと思うがどんどん廃止されていくと、親子でネットの画面をみながら話すのかと思うとちょっと違うような気がするのであまり有料化とか廃止になってほしくない(50代・京都府)

「子供にはお金を貯めることの大事さを紙の通帳で教えたい」という親世代の声です。デジタル化のなかで通帳レスはますます進んでいきますが、お金を大切にする気持ちは通帳や決済がどんな形になっても大切にしたいものです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?