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【先週の生活者不満】①品薄が不安/②パンダ返還への想い(~2023/2/19)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2023/2/19)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は沖縄の無人島を中国人女性が購入したことが話題になり、これに関する不安の声が多く寄せられました。また、北朝鮮がICBM級のミサイルを発射し日本の排他的経済水域内に着弾したことで、不満や不安の声が寄せられました。不安定化しているともいえる国際情勢を生活者が危惧していることが分かります。

そのような中、今週は①「品薄」、②「パンダ」に注目します。
これらも先週増加が目立ったキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①品薄が不安

昨年の「値上げラッシュ」に続くかたちで、様々な商品の「品薄」が社会課題になりつつあり、生活者に不安が広がっています。

鳥インフルエンザに端を発した卵の品薄、サバの不漁に起因するサバ缶など、これまでは比較的安定した価格や流通が実現できていた商品でさえも品薄になっていることに生活者の不安が拡がっています。

卵が品薄で、値上がりしていくこと。(40代・神奈川県)

サバ缶、品薄影響で、すぐ転売ヤーたちは買い占めで、転売する。やめてほしい。(50代・静岡県)

食料品以外にも、のど飴や葛根湯などのヘルスケア商品の品薄についての不満も多く寄せられています。健康意識の高まりを受け、海外の方を含めた買占めによって、本当に短期的に必要な人が手に入りにくいことを憂う声が中心です。

龍角散のど飴の中国人の買い占めで、品薄。
のど飴だからまだいいけど、薬とか本当に必要なもの替わりの効かないものになる可能性だってあるんだからちゃんと国には対策して欲しい(30代・熊本県)

葛根湯の品薄が続いてるのが不満。必要なものだから買い占める人がいる場合、制限をかけて欲しい。(50代・滋賀県)

そして、コンタクトレンズも品薄になっているようです。特に使い捨てタイプのコンタクトで品薄状態が目立っているようです。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で電子部品調達に支障が出たため、需要拡大に対応できていないことが背景にあると言われています。

コンタクトレンズが品薄になっていると聞いて買いに行ったら、かなり値上がりしていた。生活には必要なので価格を抑えてもらえるといいと思う。(40代・埼玉県)

最近コンタクトが品薄状態で、買い占めが始まっている。まとめ買いするほど余裕ないからやめて欲しい。(50代・長野県)

鳥インフルエンザなどの感染、不漁、健康意識の高まりによる買い占め、ウクライナ侵攻による生産体制の脆弱化など、様々な要因で「品薄」が重なっています。

このように「品薄」が重なることは稀であるため、「品薄不安」が拡がっており、それに付け込んだ買い占め・転売や過度な値上げが派生的な課題になっています。

このような買い占め・転売等が問題なのは言うまでもないですが、その点を含めメディア等で「品薄」が更に発信されることで不安が煽られている側面もあります。

生活者は「いつごろまでには収束する見込みなのか」の情報を欲しており、そのような展望を示すことで生活者を安心させることが求められています。

②パンダ返還への想い

中国返還を控えたジャイアントパンダ、シャンシャン(雌、5歳)の最終観覧日となった19日、上野動物園(東京・台東)に多くのファンが詰めかけました。

また、3頭のジャイアントパンダがまもなく中国に返還される和歌山県白浜町のテーマパークでも、19日が3頭がいる最後の日曜日となり、多くのファンが訪れて別れを惜しんだということです。

これに伴い、パンダとのお別れを惜しむ不満の声がたくさん寄せられました。具体的にどのような声が寄せられたのか見てみましょう。

やはり「中国に帰ってしまうのは寂しい」「日本で生まれたのに返還とは釈然としない」「返還しなくてもいいようになって欲しい」と返還によるお別れを悲しむ声が多いようです。

パンダのシャンシャンが中国に帰ってしまうのは寂しい
小さい頃の可愛い姿に癒されていた。中国に帰っても元気で皆んなに愛されて欲しい(50代・愛知県)

日本で妊娠から出産と、大事に育ててきたパンダのシャンシャンら4頭が中国へ旅立つ。取り決めとは言え、何か釈然としない。(70代・北海道)

日本で生まれたパンダは、中国に返還しなくてもいいようになって欲しい。(50代・埼玉県)

パンダはワシントン条約で商業目的の国際取引が禁止されたため、中国から貸与されています。
これにより、いずれは返還が必要となっているなかで、「そもそもパンダ以外の日本の動物にも注目したい、注目して欲しい」という意見も聞かれます。これもパンダとのお別れを惜しむ気持ちがあるからこその願いかもしれませんね。

パンダ以外に目玉になる動物がいないことが不満です。パンダ以外の動物にも注目が集まるようなプロモーションをした方がいいと思います。(60代・東京都)

パンダの中国返還。最初から返還が決めらたので仕方ないが、パンダがいなくなった動物園は正直、動物園の魅力が半減する。かわりになるような動物を展示できるようがんばってほしい。(40代・静岡県)

パンダの返還については色々な意見がありますが、皆さんの想いに共通するのはこんな思いではないでしょうか。

中国に帰国してしまう。残念だが、たくさん可愛い姿を見せてくれた。ありがとう。元気に過ごしてほしい。中国で長生きしてね。(40代・奈良県)

つまり、これまで可愛い姿を見せてくれたことを感謝するとともに、これからのことを応援する気持ちです。パンダが多くの生活者にとって大切な存在であることを改めて気づかせてくれます。

上野動物園のシャンシャン、アドベンチャーワールドの永明(えいめい)、桜浜(おうひん)、桃浜(とうひん)。これまで愛くるしい姿を見せてくれてありがとうございました。どうか中国でも元気に過ごしてください。

皆様にとって、この一週間が穏やかでありますように。

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Insight Tech 伊藤

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