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今まで書いたnoteを紹介する - 自己紹介

 米国の社会学者Harvey Sacks(1935-1975)が提唱した「成員カテゴリー化装置」という概念があると、松村圭一郎さんの『はみだしの人類学』を読んでいて知った。

 例えば「家族」というカテゴリーには、{母, 父, 息子, 娘, ...} といった要素が含まれており、「リブセンス」というカテゴリーには、{エンジニア, デザイナー, セールス, マーケター, PM(Product Manager), CS, ..} といった要素がある。

 例えば僕は、リブセンスの中では「PM」であるが、実家に帰れば「息子」である。新入社員に向けての自己紹介で「僕は息子です」とは言わない。その場合は「僕はPMです」となる。このように、一つの場面では一つの適切なカテゴリーが用いられる(「経済規則」と呼ばれる)。

 人は複数の「成員カテゴリー集合」において、それぞれの要素を持ち合わせている。

成員カテゴリー化装置の考え方からは、「わたし」がつねに複数のカテゴリーをもちながらも、ある場面で単一のカテゴリーと結びつけられていることがはっきりとわかります。
(松村圭一郎『はみだしの人類学』)

 最近、一緒に Livsesense Letter を書いているメンバーが自己紹介をしている。ダイチ@リブセンスPM や yusuke_yamashita や あずま のnoteに乗っかって、自分も自己紹介をしてみようと思う。

 自分に紐づいている成員カテゴリー集合の要素ごとに、どんなことを考えているかをまとめてみる。

1. リブセンスのPM

 まず本業として、リブセンスでPMをしている。マッハバイト の Chief Product Manager として、プロダクト価値向上やミッション定義などさまざまな業務に関わっている。会社でインタビューをしていただいた。

 マッハバイトが扱っているアルバイトを含む、非正規雇用は2,165万人(2019年)で、毎年増加傾向にある。働き方の多様化というポジティブな面もあるが、一方で、ワーキングプアや正社員との待遇格差など、さまざまな社会問題が解決されていない。そういったことを以前noteに書いた。

 特に今回のコロナ禍においては、マッハバイトの有志メンバーで、さまざまな手当や支払猶予について調べ、noteを使って発信している。自分は少し手伝っているだけだが、これは本当に良い仕事だと思う。

2. スタートアップのマーケター

 リブセンスのPMになるまでは、マーケターを務めていた。個人的には、自分の一番の強みはwebマーケティングだと思っている。リブセンスでは、マッハバイトのマーケティングに少し関わりながら、全社横断のwebマーケティング勉強会などを行っている。

 また、スタートアップのToBマーケティングを業務委託で行っている。主に広告運用を中心としながら、リード獲得からナーチャリングまでの設計をお手伝いしている。

 広告運用の考え方は、数学の問題を解くのと似ている部分がある。そういった内容のnoteを以前書いた。

3. 新しい贈与論のコミュニティマネジャー

 もともとマネー資本主義が苦手で、藻谷浩介さんの『里山資本主義』や、山崎亮さんとの対談の『藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?』などに感銘を受けていた。そういうこともあり、一般社団法人新しい贈与論 のコミュニティマネジャーを務めている。

 このコミュニティでは、贈与や贈り物に関するさまざまなテーマについて議論を行い、毎月どこかの団体へ寄付を行っている。文化人類学を中心に、経済学や哲学やビジネスを参照しながら、自分の贈与体験を再定義する。

 こないだ ANRIのニーナさんのPodcast を聞いていて、現代人類学と贈与についての話が流れてきた。非常に面白かったので、ぜひ多くの人に聞いてほしい。

4. The 5th Floorの運営サポート

 現代アートに強烈にハマったのは、社会人1年目になってすぐだった。会社で仲良くなった方が現代アートに詳しく、ジェームズ・タレルの「光の館」に連れていかれた時から、目覚めてしまった。とはいえ、大学の頃から芸術への興味はあったので、いつかはこうなっていたのだと思う。

 そういうこともあり、一般社団法人The 5th Floor の運営をサポートしている。主に、助成金申請のための調査や資料作成などを行っている。助成金申請リストについては、以前noteにちらっと書いたことがあった。

 アート小説も好きで、原田マハさんの『#9』と『楽園のカンヴァス』がお気に入り。高橋瑞木さんとの対談の『すべてのドアは、入り口である。』もよい。

 また、自分を鑑賞の道へ導いてくれたのは、千住博さんの『名画は語る』だった。アーティストや作品の知識だけを用いて鑑賞するのではなく、そこに自分の想像力を加えて、自分の感性で表現してみる、という至高の愉しみ。そんな鑑賞についてもnoteに書いた。

さいごに

 いろいろ書いてきたが、将来やりたいことは「廃校をリノベーションして、塾とゲストハウスをひらく」である。国数英理社の詰め込み型教育ではなく、ミネルバ大学 や さとのば大学 のような新しい教育システムを参考にしつつ、地域に根ざした Hana道場Tera school のような塾をつくりたい。

 個別具体の「図」の情報ではなく、そのベースにあるような「地」の情報を捉えられるような教育をしたい。それについて書いたnoteを、最後に置いておく。


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