「桜のような僕の恋人」を読みました
宇山佳佑さんの「桜のような僕の恋人」を読みました。
大号泣したからとお友達にオススメしてもらったのだけれど、何度か軽く涙腺が刺激されただけで終わってしまった。心が冷たいんですかね…。泣くって聞いてたから、多少、身構えてしまってたのかな。
たびたび出てくる匂わせも要因だったかも。「決して叶うことのないその願いを……」とか、「その願いが天に届くことはなかった」とか。そんな風に言われたら流れをイメージして覚悟してしまう。
文章が、本人視点と神様視点が入り乱れている感じがして、読んでいて落ち着かなかった。美咲視点の文章の途中で「彼の背中を見つめる美咲。」と急に出てくるなど、読みながら『ん?』といったん止まってしまうことが多々あった。ト書きみたい。普段、ほかの小説でそういうところが気になって止まることはないんだけどな。この作品では何度も戸惑ってしまったので、やっぱり不自然だったのかなぁ。
あとは、美咲が客観的に見て美人なのかということを考えてしまった。もしも誰から見てもすごく美人ですごくかわいい子なのなら、単に顔の美しさだけで晴人が一目惚れしたなら、想いの続き方に説得力がない感じがして。
でも美咲は過去に誰からも告白されたことがなかったようだから、違うのかも。晴人にしかわからない美咲の輝きを見て一目惚れしたっていうんだったらいいな。
泣くと聞いていたせいもあるのかもしれないけれど、泣かせることを至上として書かれているように感じてしまって、ちょっとダメだったなあ。
それとそれと。裏表紙のあらすじ、かなりネタバレではないの?
あまり内容を知らずに読みたい方なのでいつもなるべく見ないようにしてるんだけど、先にここを見ちゃってたら読む気なくしたかも。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?