そうかわ ともえ

まいにち犬と出くわしたい|アウトプット修行の身|すっかり冬だね、よいお年を

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あがき、もがき続ける

下書きを入れ始めてから、ずいぶんと時間が経っていた。 なかなか投稿できなかった理由、それは悲しいことにはっきりしていて、思い描いているような文章を綴ることができない(と書いてもないのにうじうじしていた)から。ゴールが見えないまま書き進めるのが怖くもあった。だから自分なりにやっとの思いで、今も書いている。 「私たちは何者でもない。だからこそ、何にでもなれる。」 さまざまなライフイベントを経て、人生の節目を迎える友人たち。今の自分にはないものを皆が持っている気がした。平然を

    • よろこびもくやしさも力に変えて

      先週末、大阪・北加賀屋で開催された『KITAKAGAYA FLEA 2023 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET』にボランティアスタッフとして丸二日間参加した。スタッフとしても非常に楽しませてもらい、思い返すと夢だったのかと思うほど現実味のない時間だった。 これは、痛いほど感じた自分のちっぽけさを、 未来の私へ残すために綴る記録。 そもそもなぜスタッフを志願したのか 今年の春先にイベント主催であるインセクツから出版となった『IN/SECTS Vol.16

      • 大好きな人に犬の名前をつけてもらった話

        私がnoteを始めたきっかけは、とある一本のエッセイだった。 人とのつながりを遮断され、同時にいろいろなことも重なって絶望の淵に立っていた私の心が、それによってほぐれていくのに時間は掛からなかった。気がついたら、ほろほろと粒が零れていた。もっと自分の心を大切にしてあげたいと思った。 あの日手を差し伸べてくれたエッセイのおかげで座っていた崖からすくっと立ち上がることができ、今こうして自分の思いを綴っている。 今月の頭に、件のエッセイストさんに会いに行ける機会があった。時間

        • She sees the sea.

          7月の半ばを過ぎた頃、私は京都への連続訪問記録を更新していた。最終的に四週連続、その締めとなったのが今回の京丹後ひとり旅である。 なぜにそないして京都に四週も 意図して毎週行っていたわけではなく気がついたら、がこの答えだ。 一週目はnoteにも投稿した写経・坐禅体験。 二週目はこのごろ個人的に熱を上げている作家さんの発刊記念イベント参加のため、京都は瑞泉寺へ。 三週目は京都祇園祭の山鉾巡行を見に。 そして四週目を飾ったのは、京丹後への一泊旅。 なにせ行くことを決めた

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        あがき、もがき続ける

          半頭所感(2023年上半期を終えて)

          下半期がスタートした7月も終わりに差し掛かり、外に出るだけでぐったりするような気候が続いている今日このごろですが皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ようやく4年前とほぼ変わらない夏の空気が戻ってきたようすで、今年は何をしようかなあとそわそわした気持ちを隠す気がないのは紛れもなく筆者である私です。 すこし遅めにはなりましたが今日は2023年上半期の振り返りと、残すところあと5ヶ月となった下半期に向けての抱負を残そうと思い、熱帯夜のなかエアコンをがんがんに効かせた小さなワンルーム

          半頭所感(2023年上半期を終えて)

          己の静を知る

          七月の頭、京都は東区の東福寺大本山塔頭・勝林寺で写経と座禅体験をした。はじめての試み。 前日の夜はすてきな宿に泊まり、近くの小料理屋でシマアジに舌つづみを打った。今回の京都旅をともにした友人は刺身のなかでいちばんシマアジが好きだという情報を思わぬところで得た。 翌朝、すっかりと自分のおうち化した宿でまったりと準備しつつ、勝林寺に到着したのは開門時刻の10分前。 想像していたよりもこじんまりとしたお寺なのねという印象で、華やかに彩られた花手水が火照っていたからだを優しく迎

          鍋を捨てた日

          願いかなって雪平鍋を手に入れたので、ついに十年以上もの時間を共にした片手鍋を手放すときがきた。 あの人の味噌汁もあの人のうどんも、この鍋で煮たのだ。と記憶を引っ張り出してみると、早く捨ててしまいたい気持ちと同時に、なんのこだわりもなく揃えた鍋に対してとつぜん愛着が湧いてくるのだから面白い。 そんなことを思いつつ袋に包んだそれをアパートのゴミ捨て場にかたん、と置いた。 そのまま外で深く息を吸う。 「ああこの匂いは、いちばん乗りした日のグラウンドの匂いだ。」 むわっとした空

          なんちゃって自転車旅の記録

          週の真ん中あたり、ふと仕事中に 「そうだ、自転車漕ぎたい」 という欲望が頭をよぎった。 そこからの収集欲はさすがなもので、レンタサイクルの借り方を調べることから始まり、きっとマップをたくさん見ることになるから充電の減りが早いだろう、ということまで見越してiPhoneのバッテリー交換の予約まで済ませたのが金曜日の夜。気温もそこまで高くなくうっすらと雲がかかった空模様の土曜日、朝9時に家を出発した。 乗り換え間違えたさっそく小さくやらかす。レンタサイクルの拠点がある駅に向かっ

          なんちゃって自転車旅の記録

          そこに帰る理由

          5月2日から、連休を利用して地元広島に帰ってきた。 年末年始以来になるのでおおよそ4ヶ月ぶりになるだろうか。書く環境が違うことでどんな言葉が生まれてくるのか気になって、いそいそとバッグに詰め込んだパソコンを開いている。 窓際の席から見えるチンチン電車。帰ってくるたびに少しずつ様子を変えている(ような気がする)広島駅南口の改装工事。見慣れた制服姿の学生。たしか今日はホームでの試合はないはずだけど当たり前のように赤色のユニフォームを身に纏っているおじさん。西日が眩しいので、と

          そこに帰る理由