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台湾に生かされている私の話(私と生命力と混沌と)
2012年の8月。
人生最後の旅行先はただ何となくで決めた場所、台湾・台北市。
桃園国際空港に降り立って、機内を出た瞬間、今まで感じたことのない重々しい湿気と何とも言えない香りを感じた。(後にこれが八角だと知る)
空港からバスに乗り都心部へ行く途中、
ただボーっと窓から見える景色を見ていた。
高く生い茂る椰子の木、
色味の主張が激しい繁體字のネオンサイン、
原付バイクの列。
全てが物珍しかった。
すぐに自分はこの地が大好きになるんだなと感じた。
そして、私がここから日本に帰ったら、自分の人生は自分の手で綺麗に終わらせようとも思っていた。
台北市の中心部に着いた。
少し休憩しようと思い、すぐ目の前にあった全家(ファミマ)に入ってコーヒーを買った。
店の外にあったプラスチックのベッコベコになった椅子に座って、煙草に火をつけてただボーっとしていた。
3人と1匹の犬で原付に乗っている人たち
ふた昔前のギャルみたいな格好してるおばあちゃん
何処かから香ってくる下水みたいな匂い(これは臭豆腐の匂いだと思う)
堂々と爽やかに営業してる男性用Tバックの屋台
爆音でラジオ流しながら、電動車椅子にめっちゃスクラッチ垂らして売り歩いてるおばちゃん
何これ、めっちゃカオス。
吐き気がする程の生命力。
ふと、思った。
どうせ人生終わらせるなら、
有り金全部持って、
台湾で生活してからにしよう。
私は25歳で死ぬのを辞めて、台湾に行くことにした。
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