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Human and Animal 展示についてと感じたこと。

岩手県立美術館で開催中の展示、
「Human and Animal ~土に吹き込まれた命~」を観てきました。

繊細で素敵な展示だったのでレポしたいと思います。EOS Kiss M10で撮影した写真とともにご覧ください。(写真は撮影可能エリアのみ)

Human and Animal

「Human and Animal ~土に吹き込まれた命~」は、世界で活躍している作家たちの作品展です。

  • ベス・カヴェナー(アメリカ)

  • ステファニー・クエール(イギリス)

  • キム・シモンソン(フィンランド)

  • スーザン・ホールズ(イギリス)

  • 奈良美智(日本)

「土」で作られた作品を軸に、作る工程で描かれたドローイングなども展示。

現代陶芸作品や関連作品まで、その数は約100点。見ごたえのある作品展でした。

Stephanie Quayle

会場に入ると迎えてくれたのは猿たち。
ステファニー・クエールさんの作品です。

ぱっと見は荒っぽくて、でもとても繊細。

マン島の自然のなかで作られた猿たちは、今にも動き出しそうな雰囲気。土でできた猿たちから、命あるものの気配を感じます。

楽しみにしていたのが、ベス・カヴェナーさんの作品。この展覧会ツアーが、日本初公開だったみたいです。

作品たちの目力の強さが印象的。現代社会に生きる人間の生きにくさを動物に重ねて表現しているらしい。

撮影可能エリア外で記録には残せなかったけど、記憶に残る作品でした。

持ち帰りたいほどかわいかったのが、スーザン・ホールズさんの作品たち。

「うつわを制作するように、内側からふくらませてつくる」という、ちょっと変わった技法で作られた動物たち。

どれも表情豊かで素朴。あったかい雰囲気が魅力的でした。

撮影不可だったお気に入りはポストカードを

奈良美智さん

展示の最後は、奈良美智さんの部屋。

棚やテーブル、黒板があったり、アトリエのような並び。大小さまざまな作品たちを間近でじっくり観察できました。

青森県出身の奈良美智さん。

青森県立美術館で観た「あおもり犬」はそれはそれは迫力があって、写真映えする作品だったけど

今回の作品たちはどれも対照的な繊細さ。独特の並びかたもおもしろかったです。

「森の子」


動物の肖像彫刻を制作されている「はしもとみおさん(彫刻家)」が好きで、何度か展示にも足を運びました。

はしもとみおさんの作品のもとは「木」。

ある 
ではなくて いる 、 もの ではなく いのち の気配を感じる。木だと分かっているのに。

観るたび不思議で不思議でしかたなかったけど、今回もおなじ感覚をもらいました。

たしかに、土に命が吹きこまれている。
そう思わせてくれる作品展示でした。

岩手県立美術館

美術館て建築物としても見て楽しめますね。カメラを持ち歩く習慣ができて、よりそう感じます。

平日ということもあり館内はとても静か。作品をひとつひとつ丁寧に観察できました。

着いたときはあいにくの雨空だったけど、帰るころには気持ちのいい青空で。じっくり観れた満足感にみたされて、軽やかな足どりで帰宅。

一人美術館もいいもんだぁ。
また気になる展示があったら行こうと思います。

展示概要

多様な素材や手法を用いて美術作品が制作される現代、絵画や彫刻、デザイン、工芸といった領域の境界線は曖昧さを増しています。

「陶芸」と表わされる分野で長らく親しまれてきた「土」という素材も、国内外で改めて造形の素材と捉えなおされており、素材としての土に、従来の領域に留まらない、さまざまな可能性が見いだされています。

本展では古くからモチーフとして取り組まれてきた人間(Human)、または動物(Animal)をテーマに、世界各地で活躍する5人の作家達の現代陶芸作品や関連作品、約100点を紹介します。

彼らそれぞれの関心のもと、土と対話しながら土に命を吹き込み、いきもののかたちを生み出します。注目される作家達の作品を通し、土のもつ力、土による表現の最先端をご堪能ください。

アートアジェンダより引用

「Human and Animal ~土に吹き込まれた命~」
2022年5月28日(土) 〜 2022年7月3日(日)
岩手県立美術館
9:30〜18:00(最終入場時間 17:30 月曜休館)

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