※ネタバレ注意 「下の世界」と枢軸 ~「君たちはどう生きるか」考察~
こんにちは、ともちんです。
この先思いっきりネタバレ内容書きます。注意してみてくださいね。
今日、初めて見てきました。
「君たちはどう生きるか」
宮崎駿監督の最新作ですよ。
気になってたんですけど、映画館に小さい頃のトラウマがあって…w
今回、思い切ってトラウマ克服のためにも行ってきました。
ということで感想。
うん、短い
この作品に込められた内容を描くにはちょっと短すぎますね。たった二時間では色々削られてしまってい部分があった気がするな、という印象を受けました。原作知らないけどw
本当にすごいメッセージが込められた作品でしたね。あまりそのメッセージを最初から覚悟して見に来た人じゃないと、少し難しい作品だったかもしれませんね。
で、ここから思いっきりネタバレしていくんですけど。
今回は第二次世界大戦の要素がめちゃくちゃ詰め込まれている気がしたんです。
どうでしょう?
もちろん、ここからはたがが映画を一回しか見ていない人の考察です。「こんな考え方もあるのか」程度に見ていただければ。
もちろん、物語は空襲から始まり、疎開先へと物語は移っていくわけですから、戦争の時代が舞台背景って何当たり前のこと言ってるんだよって感じかもしれないですけど。
でも、「下の世界」(眞人やキリコがもといた世界を「上の世界」と表現していたので、ここでは下の世界と表現します)はどうでしょう?
簡単なところから見ると、インコ。
これ、ナチス・ドイツに見えたんです。
インコの大王がヒミを大叔父のもとに持っていくシーン。
大王に陶酔しきったインコたちは当時の民衆であり、その中心の人物が……と見ると、言いたいことはわかりますか?
敵をつるし上げることで、自分たちの感情を高めていき、そして、この世界をインコたちのものにしようとする。その姿はまるで歴史の教科書で見た光景。また、人を食うインコは、弱者である人を食うわけです。当時の弱い人は……
そんなことを考え出すとドイツに見えてきませんか?
では、ペリカンは?
僕は大日本帝国に見えるんです。
老いたペリカンの死に際のセリフとか特に。
「日本は4つの小さい島々に8千万人近い人口を抱えていたことを理解しなければならない」
「日本の労働力は潜在的に量と質の両面で最良だ。彼らは工場を建設し、労働力を得たが、原料を持っていなかった。綿がない、羊毛がない、石油の産出がない、スズがない、ゴムがない、他にもないものばかりだった。その全てがアジアの海域に存在していた」
「もし原料供給を断ち切られたら1000万~1200万人の失業者が日本で発生するだろう。それを彼らは恐れた。従って日本を戦争に駆り立てた動機は、大部分が安全保障上の必要に迫られてのことだった」(D・マッカーサー)(産経新聞 https://www.sankei.com/article/20151224-Q7ULKFL5EVLN5F77PS67ZZH5VM/3/ より引用)
似てませんか?
さすがに考えすぎでしょうか?
それに、「ふわふわ」を食べるペリカンをヒミが退治する場面でも、火を使いながら撃退するものの、その火にふわふわも一部巻き込まれていくところ、民間人やら捕虜とかも巻き添えしながら攻撃していった無差別空襲のようにも見えたんですよね。
ヒミが使っていた火も間違いなく空襲の火と関係あるでしょうし。
そして、大叔父
国際連盟に見えてきたんですよね。
平和な世界を構築するために、その世界の中心でものごとを動かすものの、時の強者(ここではインコの王様)にその秩序は崩されてしまい、意味をなくしてしまう。全く安定していない世界の秩序は、ちょっとバランスが崩れるだけで、大規模な動乱と共に、世界の崩壊さえ起こってしまう。
その様子は歴史でも見ることができるわけです。
時の権力者たちが力を振るい、その世界を大きく破滅の方向へと進ませる最中、あなた達は何をして、どのように生きるのでしょうか。
…..と、書き始めたらもっと書けるんですけど、今回は疲れたのでここまで。戦争関連に見えるシーンはまだまだあるんですけど、またどこかの機会に。
もう一度最後に。
たった一回だけ見た人が「こんなふうに感じました!」って言いてるだけです。あくまで1考察にすぎません。
「私はこう見えたよ!」みたいなのあればぜひ教えてほしいな。
では、またね
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