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【サッカー育成の心理/物理学 Vol.12】ゴールキーパーをやりたいお子さんと親御さんへのエール

こんにちは!

これまで、
①問題提起:サッカークラブやサッカースクールだけでは上手くならない!?
②サッカー上達のためのフィロソフィー(プレーモデル)
③準備運動の大切さとフィジカル向上
④ボールの種類と場所の大切さ
⑤インステップキックのコツ
⑥インサイドキックのコツ
⑦テクノロジーの利活用
⑧トラップ
⑨ドリブル
⑩リフティング
⑪サッカーグッズ
を連載してきました。

今回は「ゴールキーパー」にフォーカスしたいと思います。

以前の記事で、ゴールキーパーの技術に関する連載を行いました。

ゴールキーパーをやりたい!というお子さんをお持ちの親御さんだけでなく、ゴールキーパー経験の少ない指導者の方にも参考になると思います。

ですので、今回はゴールキーパーをやりたい!というお子さんを持ちの親御さんへのアドバイスとしたいと思います。

まず、もし自分の息子(現在、小1)がゴールキーパーをやりたい!って言ってきたら、どう反応するかを妄想します。

◆身長

私はずっとゴールキーパーでしたので、そのポジションの素晴らしさを大いに語れますが、いざ自身の息子となると話は別です。

この辺も以前の記事には書いたのですが、サッカーのゴールキーパーでは何といっても「身長」がものを言います。

現在のJリーグのゴールキーパーの平均身長は調べていないですが、肌感覚で「186cm~190cm」くらいじゃないでしょうか。

10年以上前ですと「181cm~185cm」だったのが、日本人選手の大型化や海外選手(韓国や欧州)の増加によりこの傾向が強まっています。

息子が大人になる頃には「191cm~195cm」になっているかも知れません。

身長だけでなく、体もがっしりした選手が増えている印象です。フィールドプレーヤー(センターフォワードやセンターバックは同様に大型化しています)に比べると体格がクリティカルな要素となりますので、自身の子供では少し厳しい印象を抱いています。

◆怪我の予防

次に怪我についてです。フィールドプレーヤーに比べるとどうしても、肘・膝・太ももの側部の怪我が絶えません。また手の指の怪我も多いです。

そのため、チームまたは個人にて体を守る道具が必要となります。肘・膝はウールシュポルトからそれぞれガードが発売されています。

また、太ももの側部を守る良い方法を現役時代に発見したのですが、それは野球選手用のスパッツです。野球選手用ですとスライディングが加味され、サイドにパットが入っています。それによりセービング(横っ飛び)をした際の側部の擦れを守れます。(サッカー用だと、パッドがない印象です)

こうした怪我の対策に加えて、指を守る上では、キーパーグローブだけでは十分だとは言えません。指用の細いテーピングにてガードするのが望ましいです。

イギリスでの少年少女のヘディング禁止が話題になりましたが、ツェフ(チェルシーやアーセナルで活躍)がしていたようにヘッドガード(ラグビーの様な)をするのも頭部を守る上で重要かも知れません。

フィールドプレーヤーに比べて、多様なリスクから身を守る必要があります。

◆グローブ

キーパーグローブという要素も見逃せないポイントです。チームで負担というケースが多いかも知れませんが、練習用などけっこう頻繁に購入が必要です。

もちろんシューズもフィールドプレーヤー同様に必要ですので、グローブ分、プラスアルファの出費になります。

シューズ同様に、グローブもピンキリで価格が設定されています。もちろんメーカーとしては高い製品を使ってほしいでしょうが、個人の感覚としては、

そんなに高い必要はないと考えています。最近ではジュニアですと2千円代でしっかりしたグローブをナイキやアディダスといったメジャーブランドで購入することが可能です。

完全に消耗品ですので、定価が2千円代のグローブで十分だと思います。サイズがありますので、装着して大きすぎないように気を付けてください。※大きいグローブは突き指のもとです

◆洗濯の大変さ

親目線ですと、洗濯の大変さは気になります。その意味では現役(少年時代)の頃は親(特に母親)に迷惑をかけてしまったと思います。

中学生くらいになると自分で洗濯をしていましたが、洗濯機への負荷は大きかっただろうと今はひしひしと感じます。

グローブも夏場は特に汗のにおいが発生します。グリップ力を考慮すると、手洗いが望ましいです。

◆足元の技術

近年はゴールキーパーを含めたビルドアップを多くのチームが標榜しており、足元の技術はセンターバック程度が求められます。

ですので、小学生のうちはゴールキーパーに特化せず、フィードプレーヤー(ディフェンスの選手並み)と同じ練習を行うのが良いと思います。

それであれば、身長が伸びなかったとしても、ゴールキーパーに縛られずにサッカーを楽しみ続けることができます。

◆良さそうな練習(≒遊び)

技術的なことは以前の記事に書いていますので、そちらを参考にして頂ければ。

今回は息子と実際にやっている練習(≒遊び)を紹介します。

10~15mくらいで離れて、向き合い、お互いコーンやマーカーなどでゴールを作り、シュートしあうという単純な練習(遊び)です。

その際に、手を使える範囲を限定したり、シュートを打てる場所を決めるなど少しだけルールはありますが、かなり自由です。

セービングはせずに、正面でボールを扱うことを意識してもらいます。こちらのシュートは強烈なものではなく、浮かしたり、ゴロにしたり、回転をかけたりと様々なボールを工夫して出していきます。

これであれば、シュートやパントキック、ボレーの練習になりますし、ちょっとしたキーパー感覚を味わい、かつ怪我も防げます。低学年であれば、この程度で十分だと思います。

また、2人でやるので、スローインやコーナーキックも工夫して対応できます!

海外(イギリスやドイツ)であれば、芝生の環境面から、賛成したいところですが、我が国でとなると、私の経験からは難色を示しそうです。

ただ、子どもの本気でやりたい!という気持ちがあるのならば、メリットとデメリットを説明した上で、最終判断でしょう。

ゴールキーパーをやりたい!というお子さんをお持ちの親御さんに参考になれば幸いです!

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