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Pareja de hecho - 事実婚ビザが取れるまで。1

こんばんば、バルセロナ在住のtomobcnです。

バルセロナは毎日焼けるような暑さです。夏の日照時間は異常に長く、6時半に日の出、日の入りは21時半という長さ。20時でも、外は真っ昼間の明るさです。

さて、今日はスペインの事実婚、Pareja de hecho(パレハ・デ・エチョ)についてお話しします。先月、弁護士からWhats App(こっちのSNSで、LINEみたいなもの)でペロッと書類の写真が送られてきて、どうやら4月中旬に申請が通ったらしく、おかげさまで2025年の4月半ばまでビザが下りました。

晴れて、5年のビザ取得!

ワーキングホリデーで入国し、学生ビザを経て、その間はいつもビザの心配していたので、本当に良かったです。旦那さん(以下、サルドさんといいます)に感謝です。

さて、今日はどうやってこの5年のビザを取れたかお話しします。ざっくり説明するつもりが結局長くなり、でも話が終わりそうにないので、また第2弾も書きますが、今日は第1弾としてお話しします。

 【目次】
1.パレハ・デ・エチョとは
2.条件は?
3.事実婚の良い点
4.ビザが認められるまでの流れ

1.パレハ・デ・エチョとは

パレハとは、スペイン語でパートナーを指し、エチョは「した」、つまりと動詞の「する」の過去形を指します。英語ではunmarried partnerと訳され、文字通り事実婚ということになります。

サルドさんはイタリア人のため、シェンゲン協定に基づき、ビザなしでもスペインで働けたり、このように事実婚ができます。スペインはキリスト教徒が多く、神に誓う結婚という制度に反対している人がこの手段を選択することも多いそうです。スペインは同性婚が認められているので、あくまで結婚という位置づけを取らないということでパレハ・デ・エチョを選択するスペイン人がいるという印象があります。

あとは、わたしのようにビザを取得したい(パートナーとヨーロッパに住みたい)、でも結婚はハードルが、、という人も事実婚を選択すると思います。後ほど話しますが、国際結婚となると書類周りが本当に面倒で、特に相手がスペイン人でないとお互いの国の家族に色々と手伝ってもらわなければなりません。

2.条件は?

条件については、結婚可能の年齢の指定はありますが、ざっくりこんな感じです。意外とシンプルです。

・独身であること
・同じ住民票であること

もし同居期間が短い場合は、notariaという公証役場みたいな所でカップルであることを証明してもらいます。

また二人の間に子どもがいた場合も、事実婚できる条件になります。

その上で片方がEU市民であれば、事実婚したその後に、ビザを申請することができる、ということになります。

3.事実婚の良い点

まずは、なんといっても手続きがとても簡単。
事実婚をするだけだと、役所に申請してから15日ほどで成立してしまいます。ヨーロッパ人と事実婚した外国人は、そこからビザの取得が大変なのですが、事実婚自体はあっさり出来ます。わたしたちも実感湧かないくらい、あ、もう正式に旦那さん(あくまで結婚でないので、パートナーという位置づけですが)?って感じでした。

ビザが取れた場合、いわゆる外国人(ヨーロッパから見たら日本人のわたしが外国人)は、EU市民の家族の一時的居住権を得ます。
スペイン語では、la residencia de temporal de familiar de ciudadano de la UEと言い、どうも長ったらしい名前です。

そしてこれがあれば、普通の正社員として、週40時間の仕事をすることができます。 これまで学生ビザだと、大体週20時間(ビザによる)しか働けませんでしたが、これが一般企業にも堂々と面接を受けることができます。

また先にお話ししたとおり、5年間もビザの期限があるため、仕事の継続などもそうですが、当面はビザの心配をする必要がありません。またこれはEU市民と同様の権利なので、スペイン以外のいろんな国に行くこともできます。

もしサルドさんと別れたとしても、有効期限まではビザを保有することができ、その間に労働ビザを出してくれる企業などを見つけたり、他にも自営業ビザを取得すれば、引き続き滞在することはできます。

4.ビザが認められるまでの流れ

先にお話ししたとおり、あくまで事実婚は簡単で、その後の外国人局へのビザ申請が大変です。

事実婚に必要なものはこれだけです。
・2人のパスポート
・2人のDNIまたはNIE(個人番号カード)
・住民票(convivencia historicaと言って、いつ同居始めたかが分かる過去の履歴も載ったもの)

面白いことに地域や弁護士、各notariaによっても必要となる書類が異なります。独身証明書(日本にはないので、戸籍謄本)が必要って言われて、そうなれば翻訳証明書やアポスティーユ(家族に外務省に行ってもらって、戸籍謄本が本物っていう証明印を押してもらいます)までも必要になります。

その後、事実婚が認められれば、ビザの申請ができます。必要な書類もこれまた人によって様々。
・2人のパスポート
・2人のDNIまたはNIE(個人番号カード)
・住民票(conviviencia historica)
・事実婚の証明書
・相手の雇用契約書

わたしたちは必要ありませんでしたが、ビザ取得目的のための虚偽事実婚を防ぐため、相手の雇用契約書が必要になることもあるそうです。

わたしの場合は、住民票をサルドさんの家に移してから、約4か月ほどでnotariaに行きました。それからCOVID-19の影響もありましたが、元々スローな国なので、気づけば動き出してからようやく9か月。長かったです。

COVID-19のため、外国人局に本来行くはずがここを省かれ、SNSで弁護士が書類をペロッと送ってきたわけですが、まだまだプロセスは終わりません。無事に外国人カードがもらえるまで、やることはまだあります。

それはまた今度書きます。
それでは良い週末を!Buen fin de semana!!




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