「今日まで、精一杯がんばってきました」
今日はちょっと自分に向けて。
独立した当初。いまから16年ほど前は、どれだけ稼げるかが第一目的だった。
初月から翌月の家賃が払えないほど、計画性もないまま、本当に寝る間もないほど働いた。忙しい時期は、駐車場から徒歩1分の家に帰る元気もなく、そのまま車で寝る日が続いた。
それなりに稼ぐようになって、でも色々あってほぼ全財産を失って、さすがに自分の仕事のあり方を疑うようになった。
そろそろ30代が見えてきたその頃。
妻と出会い、人のために働くことを知った。
以来、誰かのためになる仕事をすることが第一目的になった。
どんな仕事だって、誰かのためになっている。
それはそうだけど、問題は自分が心からそう感じられているかだった。
結婚して、NPOを起業したぼくはビックリするくらい仕事がなかった。
安い仕事が少し。誰の役に立ててる実感も持てないまま、世間をアッと言わせるアイディアもサービスもないまま過ごしていた。
当時はよく走ってた。花小金井にある、大きな公園の中をグルグルグルグル。
走りながら、人のためになる、人に喜んでもらえるサービスって何だろうって考えてた。
サービスが思いつかないから、感謝されてるところばっかりが浮かんできた。
「ありがとう!」「このサービスを受けられて、本当に救われました!」「あなたの活動は、とても大切な活動です!」
当時はマスクなんかしてなかったから、走りながらニヤニヤくらいしてたかもしれない(気持ち悪い)。
あれから12年が経った。
干支が一周もしてしまった。
あの頃、何にもやることがないまま公園を走りながら想像していたことは、叶ったかな。
自分に誇れる仕事ができてるかな。
人に少しは喜んでもらえる仕事ができてるかな。
来月の家賃の心配をしなくても、生きていけるくらいには稼げてるかな。
自分なりに、ここまで精一杯やって来たと思う。
もっともっと上手く成功している人はいくらでもいるけど、上を見たらきりがない。
12年前のぼくが、いまのぼくを見たら「まあまあ、頑張ってるんじゃない?」って言ってくれると思う。
それとも「もうちょい、行けたんじゃない?」って言うかな。
そうしたらぼくは「いや、こんなもんだよ。がんばった方だぜ?」って肩を叩ける。
それに。
「まだ、終わったわけじゃないよ。この先の12年だって、色んな可能性があるんだよ」って言える。
あぁ、あとは。
「いま、すごく素敵な人たちに囲まれながら仕事してるよ」
そこは、何よりも自信たっぷりに宣言できる。
※
目の前の一歩一歩が重たくなってきたら。
昔の自分と対話してみよう。
この一歩の重さを、誇らしげに語れるかも知れない。
では、また明日。
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