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「自分の名前で生きていく」そう決めた15年前の日。

フリーランスになったばかりのころ。ぼくは5種類ほどの名刺を持っていた。

リフォーム会社、販売代理店、インテリアショップなど。色んな企業の下請けとして、仕事を引き受けてはアチコチ飛び回っていた。

業界は狭いもので、色んな現場で同じ営業さんに合う。

「あぁ、今日は〇〇できてるんだ? 下請けって大変だよね」
「なんでも屋の三木くんにちょっと、お願いしたいことあるんだけど」

当時は「どんな仕事でももらえるだけありがたい」と思い、おざなりに投げられた仕事でも、雑用でもなんでも引き受けた。

「あ、請求金額に2,000円上乗せしといていいよ。それ運んでくれたから」

そんな仕事だって、本当にありがたいと思っていた。

営業のプロがいて。リフォームのプロがいて。建築のプロ、施工管理のプロ、カーテンのプロ、クロス貼り、大工、内装工事の職人がいた。

自分は、そんなプロの中において何者でもなかった。なんのプロでもなかった。自分の名前もなくて、いつも誰かの代わりの存在だった。

ぼくは何でもできる”なんでも屋のプロ”になればいい。

そう思い直したぼくは、いちいち専門家には頼めないような細かな仕事を何でもやる存在になっていった。顧客対応から現場仕事まで、365日24時間営業。それはまさに、コンビニのような存在だった。

だけどフリーランスになって5年。
リーマンショックを皮切りに、まっさきに切り捨てられたのはなんでも屋のぼくだった。

「ごめんな、でもいま三木くんに仕事頼む余裕がないんだよ」

もともと、”ぼくじゃなきゃダメ”な仕事をしてこなかったのだ。

「自分の名前で、生きていけるようになろう」

すべての仕事を失ったとき、そう固く誓った。

▷ 自分が本当に大切に思ってることを、ちゃんと大切に仕事する

「自分の名前で生きていけるようになる」
そう決めたものの、誰にも負けないスキルを一朝一夕で手に入れることはできない。

付け焼き刃に身に着けた資格や、オリジナリティなんて、よく周りを見渡せばより一層ぼくを「その他大勢」にしてしまっていた。

スキルには、必ず上には上がいた。どの業種にも、どの業界にも。スキルを身に着けようと思うほど、ぼくは自分の名前を失っていった。
きっと、ぼくが自分の名前で生きていけるようになるのに必要なのは特別なスキルなんかじゃないのだと思った。

「『ただいま』って帰りたくなる家庭を増やしたいんだよ」

結婚前に妻と話していてふとついて出たひと言。
自分の気持の奥深くにあった想いだった。

スキルじゃない。資格じゃない。テクニックでもない。
自分にオリジナリティを与えてくれたのは「ただいまって帰りたくなる家庭を増やしたいんだ」という、ただの想いだった。

「ただいま」を増やすために、家事シェアを研究し、インテリアコーディネートをオンラインだけでできるようにし、片付けのコミュニティを作った。

ぼくはいま。10年前に思っていた「自分の名前で生きる」ができるようになった。

「三木さんと仕事をしたいと思った」「『ただいま』って素敵なビジョンですよね」そんな風に言ってもらえるたびに、いまだに小躍りしたくなるほどに嬉しい。

ぼくより映える片付けを提案できる人はたくさんいる。詳しい人なんて数え切れない。家事育児について詳しい専門家も山ほどいる。

でも、もう関係ないのだ。
そういう人たちの発信や知識ですら、ぼくにとっては「ただいま」を増やすための素晴らしい知識の宝庫だ。誰のどんなメソッドでもいい。この社会に元気いっぱいの「ただいま!」が溢れてくれるようになるのなら。

では、また明日。

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