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絶対にどこよりも詳しい”ダイニングテーブルの正しい選び方”の授業

先日、友人から「ダイニングテーブル買い替えようと思うんだけど何かおすすめってある?」と聞かれ、「”おすすめ”だなんて簡単に聞くけど、ダイニングテーブルって簡単におすすめできるほど甘くないぞ! 適当に〇〇店の〇〇がいいよ、なんて言えない! どんな暮らししたいのか、どんな間取りなのか、どんな風に使う予定なのか!? そういったこと色々聞いて、知って、はじめておすすめできるんだから!」

って、きーーっ! となり、いささか引かれ。
そんでも熱い思いのまま語っていき、PC開いて図面やら写真やら見せながらあーだ、こーだとしているうちに、テーブルについてから1時間近くが経ってしまうという事態になりました。
最終的には「マジ、ちょっと聞いてみただけなのに。。。」って声が聞こえてきそうなほどドン引きされました。

そんなん、ソファにしたって本棚にしたって、「おすすめある?」なんて聞かれたらこちとら本気になるわけですよ。本気で、その人にあったものをおすすめしたい! 

適当にオシャレなテーブル紹介して「こんなオシャレなの知ってるなんて俺、さすがでしょ?」なんてことはしたくない。こちとらこれでもプロの端くれ! 聞かれたからには、徹底的に答えるか、何も答えず黙するかの2択でい!

で、語り尽くして「さぁ君の家にあったテーブルはね」となった頃ポソリと言われたのです。

「この話、いつも書いてるnoteに載せたら? 有料でいけるんじゃない?」

と。
確かに。対面で貴重な時間を1時間テーブルについて語られるよりも、記事を読んでもらったほうがずっといいかもしれない。
そこで、このときにした会話を思い出しながら「絶対にどこよりも詳しい”ダイニングテーブルの正しい選び方”の授業」を書きました。

まさかの20,000字越えです。。。

「こんなに色々教えてもらったから、コーヒーくらいごちそうするよ」と言ってくれた友人の言葉をうけて、コーヒー1杯分の500円でお届けします。

友人との会話をベースにした授業形式なので、読みやすいかと思います。また、全部読まなくても気になるポイントだけピックアップして読んでもお役に立てるんじゃないかと!

とはいえ、結構な部分を無料にしているので、まずは無料部分をお読みいただくだけでもお得かと思います。

では、どうぞ!!

このnoteに書いていること〜授業のプロローグ〜

「実は、妻がそろそろダイニングテーブルを買い替えたほうがいいんじゃないかって、言うんだけどまぁまぁ高いし、今のままで別にいいんじゃないかって思っててさ」

喫茶店の席に座るなり、友人は唐突に切り出した。子育て家庭向けのコーディネートをしているぼくに、ダイニングテーブルについて聞きたかったのだろう。

『へー。ダイニングテーブルは、部屋のインパクトを思いっきり左右する家具だからなぁ。とくに子育て家庭にとっては、暮らしの中心になる家具だよ』

「そうだよなぁ。なんか、妻はもっと大きめのにしたいって言うんだけど大きくすると部屋が狭く感じそうだし。実際今のやつを買ったときも、それで小さめをわざわざ選んだのに」

『たしかに、ダイニングテーブルって大きめを買うのが怖くてつい小さめを選びがちだよな。だけど、それで使いづらくて荷物置き場みたいになっちゃってる人って多いんだよ』

「そうなんだぁ」

『実際、そのテーブルだといまの使い方に合わないんじゃないかな? ってことや、配置を少し変えるだけでずっと使いやすくなるのにモッタイナイな、と思うこともあるよ。
ただ食事ができればいい、ってものでもなくてかなり奥が深いのがダイニングテーブル。一生で何回も買い替えることもない家具だからこそ、失敗しないためのダイニングテーブルの選び方がちゃんとあるんだ」

「失敗しないためのダイニングテーブルの選び方? なにそれ? ちょっとそれ教えてよ。正直、いま本当に買い替えたほうがいいかどうか迷っててさ」

『なら、ここのコーヒーおごってよ。そうしたらこれまで蓄積してきたダイニングテーブル選びのノウハウ、全部、丁寧に教えるよ

***

と、言うことで今回の模様替えのレシピでは、ダイニングテーブルの選び方についてお伝えします。

こんな人におすすめ
テーブルの買い替えを考えている
部屋をもっと広く使いたい
子どもの就学に向けてリビング学習を考えている
家で有効に使えるワークスペースが欲しい
家族で食卓を豊かに楽しみたい

そんな方に向けて、本気でダイニングテーブルの選び方を書きつくします。

このnoteで書いていること
■ダイニングテーブルのサイズの選び方
■家族の人数、用途、家の広さに応じたベストなダイニングテーブルの選び方
■ダイニングテーブルの配置方法
■ダイニングテーブルを暮らしの中心にそえる方法
■四角形、円形、半円形など形の違いによる使い方のコツ
■ネットで買える、高級じゃないけどめちゃオススメなダイニングテーブル
このnoteで書いていないこと
■テーブルの素材の違いについて
■テーブルの塗装の違いについて
■テーブルコーディネートなど

素材や塗装ついては書いていませんので、ご注意ください。
テーブル選びと言えば素材選び、と思う人もいるほど、こだわりのある人はこだわるのが素材。これはこれで奥が深い世界なので、また別の記事にしたいと思います。
このnoteでは、もう少し手前のどんなサイズ、どんな形、どんな使い方、どんな配置がわが家には合うの? を知ってもらいたいと思います。


ダイニングテーブルの5つの役割

「ん〜。コーヒーかぁ。もうちょっと教えてくれたら、ごちそうするよ」

『じゃあ、まずはどんなテーブルを選んだらいいか、の前にダイニングスペースってどうしたら使いやすくできるのかを話すよ。
ちなみにダイニングテーブルって食事する以外にどんな役割があると思う?』

「食事以外のダイニングテーブルの役割? たまに仕事したりするくらいかな」

『うん。仕事も大切なテーブルの役割のひとつだね。実は子育て家庭のダイニングテーブルって5つも役割を持っているんだ』

ダイニングテーブルの5つの役割とは、
クリエイティブスペース
 勉強、仕事、工作、お絵かきなど
■一覧スペース
 チラシの整理、書類やプリントの確認など広げて一覧するスペースとして
家事スペース
洗濯物をたたむ(意外とおすすめ)、子どもとお料理するなど
コミュニケーションスペース
 来客時に人が集まる、家族や親族が集まって団らんするなど
仮置スペース
 買い物袋を置いたり、チラシを仮置したり、小物をちょい置きしたりする


ダイニングは「テーブル+収納家具」でできている

『個人的にはこれ以外にも筋トレ(斜め懸垂)に使ったりするけど、まあこれはレアケース(笑)』

「筋トレはレアだろうなー。でもたしかに、結構ちょい置きしがちだし、人が来たときはだいたいダイニングテーブルのまわりにいるな」

『そう。ダイニングテーブルは食事をする場所、とだけ考えていると足元をすくわれることになっちゃう。そうならないために、考えなくちゃいけないのが収納家具。
ダイニングスペースは、ダイニングテーブルだけでできているんじゃない。

ダイニングテーブル + 収納家具

でできているんだ』

「収納家具までふくめて、ダイニングってことか」

『そう。こうしたテーブルとその周辺までを含んだ空間のとらえ方を専門的には「ゾーニング(区切り)」と言うんだ』

余談ですが、このゾーニングがわかるようになると、家の見え方(空間のとらえ方)がガラリと変わります。
その視点がなかった人だったら、家をどうしたらいいかわからなかったモヤモヤがすーっと開けるかもしれません。このゾーニングのとらえ方も、わかりやすく伝えられそうなので、それはまた別の記事にしていきたいと思います。

『大事なのは、ダイニングという空間はテーブルだけじゃなくて、その周辺にどんな家具を置くのかでずいぶんと空間の意味が変わってくるよということ。つまり「コーナー」をつくるんだ』

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『たとえば、この上下の空間を見比べてみて。
テーブルの横に食器棚を置いて「食器コーナー」をつくれば、いわゆるダイニングスペースに。
本棚を置いて「ブックコーナー」をつくれば、リビング学習や仕事もできるダイニング&ワークスペースになる』

「たしかに! なんの収納を置くかで、テーブルの持つ意味がガラッと変わるんだな」

『もう少し本格的に使い方をデザインするとこういうこともできるよ』

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『3つの黄色い丸で囲んでいるだろ? この場合だと、テーブルを中心にダイニングに3つもの役割を入れることができるということなんだ』

① クリエイティブスペース:テーブル + 本棚
テーブルの横に本棚を配置することで、リビング学習したり仕事をしたり本を読んだりできるクリエイティブスペースになる。

② 家事スペース:テーブル + ホスクリーン + 家事棚

テーブルの後ろにはホスクリーンという天井からぶら下げるタイプの物干し。
その横には家事棚。家事棚といっても別に特別な物ではなくて、アイロンだったり、衣類を仕分けするカゴを用意したりするだけ。
それで、このスペースは洗濯を担えるスペースになる。だからダイニングテーブルで衣類をたたんだりもできるんだ。
③ 一覧スペース:テーブル + チラシや書類をしまう棚
ダイニングから少し外れたキッチンの横に書類をまとめてしまうための棚を配置。
ここで不要なチラシがテーブルに行くのを一旦防ぐ。
でも、どうしても広げて整理したりまとめたりしたいときは、テーブルを使って行い、そのまますぐに棚にしまうことができる。
棚の下にゴミ箱とか置いておいたらさらに完璧。

「なるほど。ダイニングって言うと、団らんができればいいんだと思ってたけどそれだけじゃないんだな。
近くにどんな収納を置くかで、テーブル自体の使い方にこんなに幅がでるなんて考えもしなかったよ」

『そうだろ? でも、まだ肝心のテーブルの話には入ってないんだぜ! それじゃいよいよテーブルの選び方について教えよう」


失敗しないダイニングテーブルのサイズの見極め方

「そうそう、テーブル。妻はなんだか大きくしたいみたいなんだ。だけど、お隣さんが『ダイニングテーブル大きくしすぎて、後悔してる』って言うからどうしたらいいかと思って」

『うん。ダイニングテーブルのサイズ選びってなかなかむつかしくて。
小さめを選んで後悔している人は、部屋に対して大きすぎたらどうしようって不安になって小さめを選んじゃった人。
逆に大きめを選んで後悔している人は、お店で見たときはそんなに大きそうに見えなかったのに、と家に持ち込んだときの圧迫感にやられちゃう』

「そうなんだよ。一応さ、寸法も測って行くんだよ。このくらいのサイズなら入るなって。だけど家に実際に入れてみるまでイメージできないっていうか」

『それはね、部屋に入るサイズを選んでいるからそうなるんだ』

「?」

『家具を選ぶのに、家に入れたらどうなるかな、なんて想像力はべつにいらないんだ。自分の家にとってのベストなダイニングテーブルのサイズを知るには、わが家に入るテーブルセットの最大寸法と、わが家にとって必要なテーブルのサイズ、そのふたつを調べておけば大丈夫』

■わが家が買うべきダイニングテーブルのベストサイズ
・わが家に入るテーブルセット最大寸法
・わが家にとって必要なテーブルの大きさ

を知る必要があります。


ダイニングに入るテーブルセットの最大寸法の求め方

「最大寸法と、必要なテーブルの大きさ。つまり、うちにとって必要なテーブルの大きさがわかって、それが最大寸法よりも小さければいいってこと?」

『そういうこと。理想のサイズと、現実の最大値ってことだね。この寸法がわかっていればお店で見た目が「大きい」とか「小さい」とかに惑わされたり、ネットで買うときに「大きさがイメージできない」なんて問題をクリアできる。
家具屋さんに行ってテーブルを見る前に、どのサイズだったらちゃんと収まるのかを抑えておけば失敗はしないよ

「たしかに、数字はどこで見ても絶対に同じだもんな」

『それじゃ、いよいよ「テーブルの大きすぎ」を防ぐためのチェックポイント。つまりわが家に入る「最大サイズ」の求め方を教えよう。ここだけチェックしておけば、もうサイズ選びで失敗することはなくなるよ


──すみません。ご注文頂いてもよろしいでしょうか?

『おっと、忘れてた。じゃあ、ここから先はコーヒーを飲みながら話そうか。もちろん、おごってくれるよね?』

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