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「夫の片付けが適当で困る」はどうすれば解消できる?

「パートナーの片付けが適当で困る」と言う悩みは、お片付けBootCamp!ではよく出てくる課題。

これって片付けに限らず、家事シェアにおいても同じ悩みをよく聞きます。

これの問題は「適当である」ことではなくて、じつは「他人のルールには興味なし」と言うことではないでしょうか。

今日は、お片付けBootCamp!でお答えした片付けルールの決め方についてです。

▷ 片付けは価値観じゃなくて「ルール」の違い

片付けを含めた家事って、

スキルの差
文化の違い
価値観の違い
気遣いの有無
男女差

など色々言われますが、シンプルに「個々のルールの違い」だと思うのです。

「キチンと仕分けしてしまうルール」の人たちにしてみれば、「取り敢えず床から上げればよし」なルールの人は適当に見えるし、その人たちだって「この散乱具合がクリエイティブだから片付けないでほしい」ルールの人を見たら、せめて床上に置くくらいしようよ、と思います。

なぜそんな話をするかと言うと。
「価値観」「男脳、女脳」「生まれ育ち」「性格」みたいな話になると「その人」を変えなければならない問題になってしまうから。

でも、それって激ムズ💦

一方で「ルール」は、自分たちが作るものですから、うまく行かなければいくらでも変えていけばいいのです。

だから、こうした生活におけるシェアの問題は「ルールの問題」なんだと割り切ってしまったほうが楽。

▷ ルールは7割くらい達成できる程度にしておく

家事シェアも片付けも。じつは腹立たしいのは「相手ができない」からではなくて「ルールを守らない」から。

例えば、もし単身赴任とかで別々に暮らしててパートナーの部屋が散らかってても、今ほどイライラしなくないですか?

「だって一緒に住んでなきゃ関係ないし」と思うと思いますが、それはそこに共通のルールがないからです。

たとえばお子さんが一人暮らしをはじめて「部屋をちゃんとキレイにしておくこと」を約束していたのに、行ってみたら散らかっていた。これはイライラします。親には別に関係ないのに。

これらはつまり「ルール(約束事)を守られない」からムカつくんです。

片付けも同じ。
「ここにしまう」「入れる場所が決まってるのに入れない」「週1は片付けして欲しいのにしない」「脱いだ服を掛けない」「寝る前に片付けない」。

こうしたことは、「守られない」から腹が立ちます。

逆に言えば、ルールを守り合ってさえいればイライラはしないのです。

▷ 守られないルール2つの注意ポイント

このルール。守られない2つの注意ポイントがあります。

ひとつは、「常識という名のマイルール化」。
ふたつめは「達成が難しすぎる」。

「使ったら元に戻す」「洋服はハンガーに掛ける」「本は本棚にしまう」どれも当たり前です。
でも、本当に当たり前でしょうか。

出しっぱなしのほうが、後でまた使いやすい。
どうせ着るのにわざわざハンガーに掛ける意味がわからない。
まだ読んでるのになぜ本棚に戻す必要がある?

こう考えて、それこそが効率的だと言う人がいても不思議ではありません。

「なんでこんなことが言わなきゃわからない?」はただのマイルールを悟ってほしいという無理ゲーかもしれません。

そして「使ったら元に戻す」なんて誰でもできる、と思うのも独りよがりかもしれません。
ルールは理想的で完璧なルールよりも、6~7割くらいは達成できる程度の難易度でちょうどいい

自分にとって簡単なルールが、家族にとっても簡単なルールとは限らないのです。

なのでルールの難易度は7割達成できる程度が吉。

そして、このルール。
家族で「守り合えるルール」を一緒に考えていくという事が、なによりも大切です。

▷ 「どんなルール」よりも「どうやって生まれたルール」か

お片付けや家事のルールって大抵が。

「常識」という名のマイルール。
相手にとっては他人の決めたルール。
こだわりの強い人が決めた無理ゲールール。

など、いずれにせよ決められた方にとってはどうでもいいルールであることが多いです。
もちろん、男女関係なくです。

夫の趣味のフィギュアの並び順とか、無駄にデカイ筋トレグッズの置き場所とか「知らんがな」ってのと同じです。

以前、棚に並べてあるプラモデルをどかして棚掃除をしたら「並べ順が違う!」と怒られたって話を聞きました。

「こっちは棚の掃除をしたんだから、順番くらい後で勝手に並び替えればいいじゃん」と思いますが、そうではないんですね。

プラモデルをキッチン用品や、冷蔵庫の食材、日用品に置き換えて考えてみるとどうでしょうか。

「持ち主」「使い主」の言い分と「それ以外の人」の言い分はどうしても噛み合わないこともあるものです。

ちょっと話が膨らみすぎましたが、問題は「他人が勝手に決めたルールは守る優先度下がりがち」という事実です。

ルールが簡単か複雑か、合理的か効率的かという「ルールの内容」の前に大切なのは「どうやって生まれたルール」かという事です。

ぼくは、コミュニケーションの話をする際にこの図をよく紹介するのですが、片付けや家事のルールを決めるときもやっぱりコミュニケーションです。

ルールとはつまり「問題を解消するための約束事」であり「価値観の押し付け合い」ではないのです。

「粘土を粘土入れに入れておくなんて当たり前でしょ」は常識や性格に対するアプローチになってしまい「粘土入れに入ってなくても探せば分かるし、床に置いてあるよりずっとマシ」という議論の平行線を招きます。

また、言われたから仕方なしにした約束は守れなかったときに反省ではなく反発が生じます。

でも「娘が使うときに粘土がないとか、おもちゃが無いって困ってる。泣きながら探すこともある。そうならないためにはどうしよう?」

と話しながら一緒に決めたルールは、忘れにくいし、忘れたときに反省の気持ちが芽生えやすくなります。

家事や片付けのルールも、家族で守るルールとなるなら、やはりコミュニケーションの結果でもあります。

よくルールの中身の話ばかりが聞かれますが、ルールの中身よりも「そのルールがどんなプロセスを経て作られたルールなのか」の方が、守る、守らないへの影響は大きいと思うのです。

ルールの作り方。
参考になれば幸いです。

では、また明日。

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