飛行機

娘が産まれて22日後に飛行機で感じた、いまも変わらない世界観。

飛行機に乗って、ふと思った。
目の前に広がる世界はこんなにも美しい。
この美しい世界を娘にも見てもらいたいし、感じてもらいたい。

これまでそんなこと、自分が思うなんて考えたこともなかった。

おおげさで、バカげてるかも知れないけど。この世界や社会を、もっともっと暮らしやすく素敵な世界にしていくことが、これからの自分のつとめだと思う。

娘が生まれたことで、視野が家族だけに向くのではなくて。
なんだか、世界が無限に広がっていくような気がする。

この、どこまでも広がる世界で、自分ができることが何なのか。
改めて見つめ直してみよう。

小さな一歩が踏み出せるように。

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2014年11月27日。娘が産まれて22日後のFacebookの投稿。
このとき出張へ向かう飛行機の中で感じた「世界が無限に広がっていく感じ」はいまも変わらず感じています。

もちろんずっと広い視野を持ち続けていたわけなんかなくて、娘と過ごす中で視野が狭まっていく時期はたくさんありました。

公園に行っても片時も目を離せずに、たえず飛び出さないか、高いところから落ちないかとソワソワしているとき。
泣き止まない娘とふたりきりで家にいるのが耐えられなくて、ベビーカーにのせて一日中歩き回っていたとき。
抱っこしながら両手に買い物袋をぶらさげて帰宅する10分。手に食い込むスーパーの袋に苛立って、でもどうしようもなくて帰宅してから投げやりに晩御飯をつくったとき。
一緒に歩いて買い物に行ったのに、帰り道で娘がもう歩けなくなって荷物と娘を抱きかかえながら歩いたとき。

京都へ移住して幼稚園がはじまるまでの数ヶ月。娘の相手しかできない日常に出口が見えなくて、自分はなにをすればいいんだろうと無力感に苛まれていたとき。

ぼくの目の前には「広い世界」なんてひとつもなくて、いまこの瞬間の半径5mの世界しかなかった。

だけど、小さな娘を見下ろすようにうつむいて見る世界から、少し顔をあげてこれまでの4年間とこれからの未来を見渡してみると。

その都度必死になっている自分や妻、そして娘の姿があり。
少しずつだけど確かに変わっていく自分の価値観や世界観があり。
いつの間にか思ってもみなかった未来への新しい挑戦、京都への移住や学校づくりに向けて足を踏み出しているぼくや妻の姿がある。

娘が産まれて22日後。飛行機の中で感じた想いはいまも変わらず自分の中にある。そのことをなんだか少し、うれしく思ったのです。

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今日も、見に来てくれてありがとうございました。
ちょうど、鳥取県への出張で2日ほど家をあけることになった行きの飛行機。この頃は、産褥ヘルプとしてたくさんの友人に日替わりで産後の妻娘のサポートをしてもらっていました。

そんな心強いサポートがあったからこそ、向かうことができた出張。

それでも、ひとりまだ慣れない娘と過ごす夜は妻にとって辛く大変だった。出張から帰ってきて、憔悴しきった妻を見たときのひやりとした感覚はいまだに忘れられません。

出張へ快く送り出してくれた妻と、それをサポートしてくれたみんなへの感謝の気持ちも変わることのない思い出のひとつです。

ぜひ、明日もまた見に来て下さい。


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