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「自分がされて嫌なことは人にもしない」なんて子どもには絶対に言わない。

よく子どもに「自分がされて嫌なことは人にもしちゃダメ」と言いますが。
あれって、とても危険だなと思います。

きっと「他人事じゃなく、自分事のように相手の痛みをとらえよう」ってことだと思うのですが、逆を言えば「自分がされても平気だったら、人にしてもいい」って言い訳につながってしまう。

自分はちょっといじられても平気。
自分は笑われたら”おいしい”って思う。
自分だったら、傷つかない。

それ、全部”自分”の話で、”相手”の話ではないんです。

今日は、なぜ「自分がされて嫌なことはしない」が危ういのか、について書きます。


▷ 「自分がされて嫌なことはしない」の危うさ

結婚するかしないかくらいの頃なので、いまからもう10年以上前になると思います。

妻が料理をしてくれていたとき。
「あつい!」と声が聞こえ、「どうしたの?」と問うと。
「ベーコンの油が飛んだ」と。

それを聞いてぼくは、大爆笑してしまったんです。
大事になっていなくてよかったという安堵もあったし、ベーコンを焼けば油が飛ぶなんてのはよくあることだからと。

でも妻は、ぼくが大笑いしたことが相当嫌だったようで「笑うなんて信じられない」と諭されました。

そして、そのときに思ったんです。

「人がどんなことで傷つくかは、本当にわからないんだ」と。

妻は(こんなこと言うと怒られるかもですが)繊細なタイプと言うよりは、色んなことを笑い飛ばしてしまえる方です。

それに「ぼくだったら、ベーコンの油が飛んだくらいのことだったら大笑いしてくれた方がいいんだけどな」と思ってもいました。

でも、そうじゃない。

それが何であれ、本人が傷ついたのなら、それは傷つけてしまったということなんです。

「そんな小さなことで傷つくなんて思わなかった」
「いやいや、ほんの冗談じゃん。大げさなんだよ」

人を思いがけず、悪気なく傷つけてしまった人は、そんな風に言うことがあります。

なぜ、相手の心を自分に置き換えて自分を正当化するのではなくて、相手が「傷ついた」という言葉をまっすぐに受け取ることができないんだろう。
表情や態度を観察して、どういう気持ちのサインが出ているかを知ろうと務めることを無意味と思ってしまうんだろう。

それはきっと、なんでも「自分」という価値観に勝手に置き換えてしまうからではないでしょうか。
大事なのは自分だったらどう感じるかなんかじゃなく、その言葉で相手がどう感じたか、だというのに。


▷ 一回の失敗をどれだけ抽象化して捉えられるか。

ぼくは上記のようなコミュニケーションだけでなく、いろいろな失敗をします。

そのとき「同じ失敗を繰り返さない」と大人に言われていたことをよく思い出します。

あれも、ぼくは大人のサボりだと思うんです。「同じ失敗」とはどんな失敗のことなのか。子どもはそれを察して先回りして犯さないようにしなくてはなりません。

「自分に置き換えて、相手の気持ちを察する」
「同じ失敗の意味を先回りして察する」

日本人は、とにかく察することですべてを潤滑にまわしていこうとしますが、結果的に「察することができなかった自分が悪いんだと察して、だまって我慢する」というようなことになっている気がしてなりません。


「同じ失敗」とは「ベーコンの油が飛んで『熱い』と言った人を笑わない」ってことじゃありません。

大したことないと思っても、相手にとっては辛いことかもしれない。
自分の態度や言葉が、悪気がなくても相手を傷つけることがある。
傷つけてしまったら、まっすぐに謝る。

この件の、本質的な失敗はなんだったのか。
具体から抽象化したその理由を考えることができなければ、何度だって同じ失敗を繰り返します。

でも物事を抽象化して理解するって、結構難しいです。子どもが失敗をしてしまったときに、誰でも自分の失敗を抽象化してとらえられるわけじゃない。

だから、大人は「同じ失敗二度とするなよ」と言うだけじゃなくて。
その失敗の肝はなんだったのか。それを一緒に話し合わなくちゃいけない。


夫婦も、子どもも。コミュニケーションを楽してはいけないときがある。そういうときに、大雑把な格言で伝えるよりも、ぼくは自分の言葉で話をしたいと思っています。

では、また明日。


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