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こどもの使う「あほ」について。

「おまえ、あほやなー!」
最近、娘の口が悪い。とくに楽しくなってきて、興奮しだすとどんどんエスカレートしてくる。

笑いながらフザケているうちはまぁいいのだけど、テンション上がりすぎて時折、本当にイラッとさせられる。

さっき、お風呂のなかでそんなシーンがあった。
遊んでいるうちに、テンションが上がりすぎてしまい「ほんま、おまえあほやなー!!」と言ってきたのだ。

同じ「おまえ、あほやなー」でも笑いになるときと、ならない時がある。今回はならなかった。つまり、ぼくの腹が立ったのだ。


「『おまえ』とか『あほ』とか、面白くないから言わないで」

せっかく楽しい気分だったのだろうけど、すこし強めにたしなめた。
ビックリした娘は、ジッと考えたあとこう言った。

「あんな、マイクラの動画の人らが言ってて面白かってん。写真にもな『あほ』って書いてたで」

はー、なるほど。最近、娘の口が悪いなーと思っていた原因がわかった気がした。
マイクラのゲーム実況をある芸人さんがやっている動画がある。いま、わが家はみんなでマイクラにハマっておりその動画をみんなで爆笑しながら見ていたのだ。

「おまえ」「あほ」、たしかに連発している。


「あのね、あの人たちは面白いことを言うプロなんだ。だから、どういうときに『おまえ』とか『あほ』って言っても面白くなるかってのをわかって使ってるんだ。面白くならないのに、そういう言葉を相手に使うと、相手は嫌な気持ちになることもあるよ」

「それ、むつかしい」

「たしかにむつかしいね。でも、言われた人が嫌な気持ちになっちゃったら、それは面白くなかったってこと。だから、パパは嫌な気分になったらそう言うから、少しずつわかるようになっていこう」

※※※

ぼくは、『おまえ』『あほ』という言葉自体が悪いとは思っていない。笑いながら思わず口走ることなんていくらでもあるだろう。
また、そういった言葉を多用する芸人さんが悪いとも、そういう動画を見るのが問題だとも思っていない。

それが、「ツッコミ」になるのか「罵声」になるのかは相手との関係性によって許容できる範囲は変わってくるのだと思う。
ぼくは芸人さんではないので、それがどうすれば笑いになるかはわからない。

だけど、たとえ親子であっても友人同士であっても許容範囲というのはあって、逸脱すれば相手は不快になる。
これはもう、一人ひとりの個人差を測れるようになるしかないとおもう。

A君とは笑いあえても、B君は全然笑えないかもしれないのだ。

人とコミュニケーションをたくさん取るうちに、なんとなくその距離感はわかるようになってくる。
この人にはここまで言っても大丈夫。この人はダメ、と。

きっと、時折その距離感を間違えながら学んでいくのだろう。


※※※

5歳の娘にどこまで伝わったのかはわからない。
まあ、そのうち他の大人にめっぽう怒られることもあるかもしれない。

そうやって、適切な言葉の使い方(言葉使いではなく)を学んでいけばいい。


では、また明日。


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