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子ども部屋の歴史から成長に合わせた作り方まで。

子ども部屋って面白い。
数多くの子育て家庭のモヨウ替えコーディネートをしていると、いつもそう思います。

子ども部屋って、ただベッドと勉強机を与えておけば万事OKってものでもありません。それは、多くの子ども部屋が物置部屋になっており、学習机が物置台と化しているのを目の当たりにするたびに思うことです。

そもそも、子ども部屋にはどんな歴史があって、どう使われていくのがいいのだろうか。そんなことを考えてみました。

「子ども部屋」の歴史について。
「子ども部屋」のフェーズ(子どもの成長)による使い方の変化について。
子ども(家族)がお片付けを習慣化するための仕組みについて。

考えてみます。


▷ 「子ども部屋」の歴史って??

子ども部屋ってものすごく奥が深くて、子ども部屋の起源は17世紀、ルソーによる子どもの承認にはじまり、18世紀のブルジョワ階級が「子どもの寝室」をつくったことにはじまります。

哲学者ジャン・ジャック・ルソーの著書エミールは子どもの権利にはじめて言及した教育名著として有名ですが、それまで子どもは子どもとしての権利を認められていなかったのです。

子どもは小さな大人ではない
子どもには子ども時代という固有の世界がある
成長の論理に即して手助けすることが教育である
※ エミールより

その後日本では、1970年代に「個室が子どもの個を育む」と言われるようになり、1980年代に子どもの非行が問題になったのを契機にこども白書で「子ども部屋は非行の温床、夜ふかしの原因」と記載され、それ以降「仕切りのない家からコミュニケーションが生まれる」という考え方が広まっていきました。

仕切りが少ない間取り、大きなワンルームのような間取りがブームとなったのです。

で、それじゃあ結局「子ども部屋の役割」ってなんなの? という所ですが。

じつは欧米と日本では子ども部屋の捉え方がちょっと違っています。

欧米:子どもの寝室
日本:子どもの勉強部屋

欧米では子どもをひとりの個として小さいときから扱っています。そのため、生まれたらすぐに個室を与えて夫婦とは別で眠るようになります。

個室をつくる、ということが「個を育む」ということでもあるのです。

一方日本では寝室というよりも勉強部屋として子ども部屋を捉えがちです。

そのため、子どものひとり寝は就学以降が多く、小学生でも67%が親と寝ている。中学生でも27%が親と同室で寝ているという調査もあります。

そして、多くの子育て家庭のご家庭を見る中で「子どもの勉強部屋」として与えた子ども部屋にひとつ大きな課題点があると思いました。

それは、学習机が物置化している、ということです。

もともとそこで勉強をして欲しくて、就学と同時に学習机などを買ったはずなのに、教科書や漫画、文房具にカード、カバン、部活の道具などが積み上げられてとてもじゃないけど勉強なんてできない。

そんな状態の学習机を山程見てきました。


▷ 「子ども部屋」のフェーズ(子どもの成長)による使い方の変化について。

そうした中、子ども部屋は子どもの成長に合わせてその役割を追加させていくのが、スムーズな使い方であると感じています。

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最初は、一人寝の練習をする部屋としてベッドや布団を。
そして身支度の練習ができるように衣類を。
そして、学習机よりも優先して置くべきは「本棚」です。

就学後、もっとも増えるのは「本類」。
なんと、6年間で5.6倍にもなるという調査結果もあります。

収納ができる学習机もありますが、机としては収納力が高くても、収納としては収納力が低いのです。なのでまずは片付ける場所として本棚を用意してあげることをおすすめしています。当たり前すぎる話ですが片付ける場所がなければ片付けはできるようになり得ません。
でも、そもそも片付ける場所がない状態であることがかなり多かったりもするのです。

そして、「自分ひとりで勉強する場所が欲しい」というようになってから、一緒にデスクを選ぶ。

そうすると、思い入れも深く、「どうやって使おうかな」というイメージも膨らみ、学習机がその子にとってとても大切な場所になってくれやすいのです。


▷ 子ども(家族)がお片付けを習慣化するための仕組みについて。

「こうすれば、子どもがすつに片付けてくれるようになりますよ!」という魔法のような方法があればいいのですが。 
そう簡単にはいかないのが現実のようです。

今日は、ふたつの方法で片付けを習慣化させることを考えてみたいと思います。

① 収納場所は人別に分ける

「親が片付けている場所」は中身が「子どもの物」でも親が片付けることになりやすいです。

これは大人も同じで「ママが片付けている場所」は「パパの衣類」であってもママが片付けることになります。

そこで収納スペースと管理権限を徹底的に人別に振り分けます。
わかりやすく言えば「自分の場所は自分で片付けてね」とします。

わが家は妻も娘もぼくも、それぞれの収納場所が決まっています。そして、そこから大きくはみ出る物は処分されても文句言えない、としています!

6歳の娘も、そのことを理解していて、新しくオモチャを買うときは「これ買ったら、あれ捨てないとだね」と一緒に話し合ったりします。

人別の収納方法については拙書に詳しく書きました。


② 「〇〇する前には片付けよう」の声がけで片付けを習慣化

「遊び終わったら片付けをしよう」「仕事が終わったら片付けをしよう」と「終わったら」を行動のトリガーにすると意外とうまくいきません。それは、一段落つけるのが難しいから。

「だって、後でまだ遊ぶから出しておいたほうがいいよ」「仕事が終わらなかったから、片付ける時間もない」と簡単に片付けない言い訳ができます。

そこでおすすめなのが、次の行動を起こす前に片付けをする、という習慣。

「お出かけの前には部屋をキレイにしておこう」「寝る前には片付けよう」「オフィスを出る前には仕事道具を片付けよう」「食事の前にはテーブルをキレイにしよう」

このように「〇〇する前に片付ける」を守るようにすると、習慣化しやすくなります。

自分自身が片付けを習慣化させたいと思うのなら、それを習慣化アプリなどで管理するのもおすすめです。

お子さんと一緒に習慣化させたいのならアプリじゃなくて、紙に書いて張り出してできたらチェックなどしてもいいかもしれません。


他にも子ども部屋の持つ役割には、「親から離れて逃げる場所」ということや「ひとりの世界にこもって空想にふける場所」であったり、ただ寝たり勉強をしたりする以上の意味があります。

ひとり一部屋は、難しいかもしれませんがこうした役割を持つ空間が家の中にあることは大切なことなのかもしれません。

では、また明日。

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三木智有|家事シェア研究家

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