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良い舞台に出会うには

年がら年中舞台に行ってると、「おすすめの舞台教えて!」と言われることが多々ある。

正直「君の好みも懐事情も知らないのに、出来るかっ!」と思ってるから、この質問だけ来た場合はのらりくらりとかわしてる。

これは舞台に限らず、映画でも本でも、芸術以外の分野でもある話だと思う(例えば「おすすめのPC教えて!」と言っても、使用目的よって変わるだろう)


じゃあ、どうしたら良い舞台に出会えるか?

方法は大きく2つあると思う。

経験と人だ。


まずは、ひたすらいろんな作品を観て、経験値を増やすことだ。あらすじや出演者などで、ちょっとでも引っかかるものを感じたら、観てみよう。

今なら、様々な団体が自分たちの作品を配信しているから、それを見るのも手である。私はトニー賞のパフォーマンスで面白かった作品を、YouTubeで個別に検索することも多い。

1作品1作品、丁寧に観ていけば、おのずと自分の好みが見えてくるはずだ。

好みはなんでもいい
役者でも、演出家でも、ミュージカルなら作曲家という見方もある。

あと、これは推し(成河さん)の受売りだが、プロデューサーで選ぶという方法もある。
プロデューサーは作品・スタッフ・キャスト全てにおいて、選ぶ権限がある(というか仕事)ので、似たようなメンバーが集まることも多い。人によっては面白い企画を立てたり、キャスティングが斬新だったり(驚くような化学反応を見せる)と、個性もいろいろあるので、気になったら調べてみてほしい。

2つ目の「人」は、周囲の人である。

「実は身近にファンがいた」なんてことは珍しいことではないし、SNSのおかげで、自分と似た好みを持つ人を探すのが容易になった。

私にも好みが合う人が何人かいるが、その人が勧める舞台は自分に刺さることが多い。

それに同じオタクだからプレゼンが上手く、全然知らない事柄でも「観てみようかな」と興味をそそられる。

私には「月イチで3時間以上舞台の話をする」友人がいて、彼女からは舞台以外においても、かなり影響を受けている。私の好みをよく知っているのもあるが、そもそもの知見が豊富で、表現が豊かである。だから勧められたものに関して、私はとても信頼している。
(そのお返しとして、私も観に行った舞台を猛烈にアピールして、目の前でチケットを購入させたことが何度かある)


言うなれば、「情報戦」と「人海戦術」である。
たくさん観て、いろんな人の感想を聞いて、その上で"マイ観劇ポリシー"を作る。ポリシーは自分のライフスタイルや好みの変化によって、変えていい。
アーティストが、ある出来事を境に生み出す音楽が変わるように、作る人はどんどん変化していくのだから、観る側も変化していって構わないと思う。

もしあなたが、あなたにとって"良い舞台"に出会いたいのなら、たくさんの作品を見て、たくさんの人と交流する。舞台に限らず、鳴くまで待つ家康スタイルでは、良いものには永遠に巡り合えないだろう。 

行きたい舞台を精査し、「これぞ!」と思う舞台のチケットを取り、観に行ったら想像以上の作品に出会えた時の興奮は何にも変えられない。下手すれば、人生を変えてしまうこともある。
それを知ってるからこそ、私は貪欲に吸収し続ける。

「全部やれ」とは言わないが、これぐらいの誠意は見せてほしいなと個人的に思う。
あとは実践を積むのみ。実践のためのヒントをいくつか、GW中に書こうかなと思っている。根はオタクだから、誰かを沼に引き摺り込むための御膳立ては大好き(笑)

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