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素問 蔵気法時論篇 第二十二

五臓の気が季節に応じて起こる症状とそれを五味で治療する方法のお話。

肝は春にその気が盛んになります。このとき肝が病みひきつれる症状で苦しむようなら、甘味を食してこれを緩めるといい。

霊枢五味篇では、肝の病には酸味って言ってたけど。。春の季節では脾の補う甘味を取るといいと言ってた点では同じだ。

心は夏にその気が盛んになります。このとき心が病み緩まる症状で苦しむようなら、酸味を食してこれを収斂させるといい。

ここもそう。霊枢五味篇でも心の病には苦味って言ってたのにな。夏の季節には酸味をとって肝を補うと言ってた点は同じ。

脾は土用にその気が盛んになります。このとき脾が病み湿の症状で身体がだるくなるようなら、苦味を食してこれを乾かすといい。

霊枢五味篇では脾の病には甘味って言ってたのにー。それで土用の季節はしょっぱ味をとって腎を補うって言ってたよ。

肺は秋にその気が盛んになります。このとき肺が病み気が逆上して苦しむようなら、苦味を食してこの逆上した気を漏らすといい。

霊枢五味篇では肺の病に辛味って言ってたけどぉ。秋は苦みってところは同じだね。

腎は冬にその気が盛んになります。このとき腎が病み乾燥して苦しむようなら、辛味を食してこれを潤すといい。

ここも、腎の病にはしょっぱ味って言ってたのに。。冬の季節に辛味というのは同じ記述。

これらの治法は皆、皮膚の汗腺である腠理を開いたり、体液である津液が滞ったのを巡らせたりして、栄気、衛気を滑らかに流通させていくのが目的です。

なるほど。よくよく読んでみると、栄養素で病を治すんでなくて、体内表面の粘膜への刺激が体外の皮膚の腠理に影響を与えて、気の巡りを変えようとしている。

例えば、酸味がクエン酸で身体を酸性にとか、お酢で殺菌作用っていうんでなくて、梅干しを食べた時のきゅ~ってなる舌の感覚が全粘膜と体表に広がるイメージ。

それで、春、肝の気が盛んで、筋肉がきゅ~ってなるなら、甘味で身体をほわんと緩めるといいよって言うのかも。。

苦味は脾の病にも肺の病にも人気だね。苦味ってじゅわって舌内の水分全部持ってかれる感じがする。舌がれれーて痺れる。だから、炎症気味で粘膜が漿液で肥厚しているときにはすごい効く。効果てきめん!そういえば、昔の薬ってだいたい苦かった!

舌の粘膜に残る苦味が鼻粘膜の炎症をすっと抑えてくれたお話


五臓が病んだとき、五味で補瀉する方法のお話。

肝が病んで引き締まった気を散らしたいときは、辛味を食べて補い、酸味でこれを瀉すといい。

剋されるの肺の辛味で補法。自分自身の肝の酸味で瀉法ってことか。

心が病んで気を和らげたいときは、塩辛味でこれを補い、甘味でこれを瀉すといい。

これも剋される腎のしょっぱ味で補法。自分でもない脾の甘みで瀉法???これはむしろ。。血圧上がりそうや。

脾が病んで気を緩めたいときは、甘味でこれを補い、苦味でこれを瀉すといいい。

これはイメージできる。甘いものにはコーヒーの組み合わせが最高。コーヒーブレイクでほっと気が緩むもんね。

肺が病んで気を収斂したいときは、酸味でこれを補い、辛味でこれを瀉すといい。

うーん。

腎が病んで気を固めたいときは、苦味でこれを補い、しょっぱい味でこれを瀉すといい。

剋してるの心の苦味で補法。自分自身の腎のしょっぱ味で瀉法ってことか。うーん。お手上げ。法則性もイメージもわかない。。。

ここまでくると、五味で治療する方法かなり不明。読んで疲れてくる。。

五臓が病んだとき、顔色で診断し、五味で治療する方法

肝が病み、青ざめた顔色をしていれば、甘味を与えよ。うるち米、牛肉、なつめ、せりなど
心が病み、病的に赤い顔をしていれば、酸味を与えよ。小豆、犬肉、すもも、にらなど
肺が病み、病的に白い顔をしていれば、苦味を与えよ。麦、羊肉、あんず、らっきょなど
脾が病み、病的に黄色の顔をしていれば、しょっぱ味を与えよ。大豆、豚肉、くり、豆の若葉など
腎が病み、病的に黒い顔をしていれば、辛味を与えよ。きび、鶏肉、もも、ネギなど。

薬膳料理とか食べ物の色で5色揃えて、各対応の臓器を整えるらしいけど、ここでは食べ物の色でなくて、病人の顔色の判断で使ってたね。

他に書いてるところがあるのかな。もし壮大な伝言ゲームでいつの間にか間違って伝わってたなら、ウケるー。

辛味には散、すなわち発散作用があります。
酸味には収、すなわち収斂作用があります。
甘味には緩、すなわち緩和作用があります。
しょっぱ味には軟、すなわち軟化作用があります。

塩で軟化作用?。あっ梅干しとかお漬物はそうだ。柔らかくなるね。

こうして、薬物、穀物、果実、畜肉、野菜にはそれぞれ五味があって、それぞれの五臓の働きを整えます。
このように、春夏秋冬の四時が原因で起こった五臓の病には、それぞれの五味作用を発揮させるように考慮して用いましょう。

おうおう。最後に四季の原因による病には五味作用を使おうと書いてある。。他の原因での病だったら、五味作用は効果ないのかしら。


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