VERY的コピー
この記事は #週1note という企画で
「男性目線で女性ファッション誌をひたすら解釈する」を
お題書いている第4弾の記事です。
みなさんは「VERY」という雑誌をご存知ですか?
「購買力のあるおしゃれママ雑誌ナンバーワン」
と分類されるような雑誌です。
「サスティナママ」「VERY妻」「港区女子」「シロガネーゼ」のような
思わず見入ってしまうようなファッション雑誌らしい独特なフレーズ。
圧倒的勝ち組的教科書感。
常人を逸してもはやファンタジーのような世界観。
今尾朝子編集長の仕事観。
ファッション雑誌なのにビジネス雑誌として、
女性だけでなく、男性のビジネスパーソンにも読まれているVERY。
前作に続き、今年の1月号から3月号を読んで
今回は自分ときめいたコピー(雑誌中のタイトルや写真の横にある太文字)
についてお話しようと思います!
難しい言葉はないはずなのに、どこか新鮮な言葉の組み合わせ。
最先端過ぎて何を言っているのか分からない単語。
そんな中から自分がメンズなのにときめいたコピーを勝手にセレクトして、
どんなことを思ったのかつらつらとまとめてみました^^
【目次】
1.ジュエリーには「その人が今、考えていること」が表れる
2.産んでから 服よりメークな 私たち
3.グリーンはトラッドかつ垢抜けて見える、私のベース色の1つです。
4.履くだけで気分整う
5.習い事はしごの日はよい母コスプレを!
6.仕草美人な着映え王道
7.ゆるっと結んで夢を叶える力の抜けた女っぽさ
8.共通言語が増えて広がるオシャレがある
①ジュエリーには「その人が今、考えていること」が表れる
わかりみが深いですね。
つけなくてもいいものをわざわざ付け足す行為だからこそ、
その人のその時の趣味趣向が現れるところだと思います。
特にその人に馴染んだアクセサリーをしていると、
馴染むまでの時間を考えた時、
どんな人生を歩んできたのか想像力を掻き立てられます。
②産んでから 服よりメークな 私たち
音がいいですね。
シンプルだけど納得感があります。
出産後は服が汚れやすい出来事が多かったり、
機能性が服に求められることが多いらしいので、
インサイトの変化をシンプルに表して読者に気づかせる
いいコピーだと思いました。
③グリーンはトラッドかつ垢抜けて見える、私のベース色の1つです。
僕も含め、グリーンを日々のスタイリングに取り入れたい人は多いと思うんですが、
如何せんグリーンはベースカラーではない。
彩度が高いと派手に見えるし、明度が高いとどこかチープに見えます。
春だからグリーンを着たい気分ではあるものの、
いかにも春色なグリーンを買うと他のシーズンで着にくくてコスパが悪い。
でも、英国ブランドでありそうなチェック柄のシャツに
そっち系のトーンを合わせると意外と色味のはっきりしたグリーンを合わせてもしっくりくる。
「あ、確かにそうだよね」という気づきがあるコピーでした。
④履くだけで気分整う
言葉のバランス感がいいですね。
履くという言葉は下半身末端を想像させる言葉。
一方で、気分って上半身のどこかを想像させる言葉。
ていねいな暮らして心と体を大切に、
みたいなフレーズや暮らし方の提案が溢れていますが、
いちいち自分の暮らし方を変えていくのはめんどくさい。
でも、毎朝玄関に「気分整う」という選択肢の靴を起きませんか?という提案は
遊び心のあるいい提案だと思います。
⑤習い事はしごの日はよい母コスプレを!
自分の顔、母の顔、妻の顔、職場の顔、
いろんな顔を使い分けている中で、
形から役割に入れるという提案はいい。
載っている服の値段は高くても、
「今日は仕事の日じゃないよね?」という視線に晒される休日の習い事はしごの日の服装という超具体的な問いに対して答えと相場を示す提案をしてくるあたりがさすがだなあと思う次第です。
⑥仕草美人な着映え王道
単語の意味はわかっても見慣れない文字の羅列ですね。
でもこの10文字分の8文字感じの迫力に加え、
仕草美人という大和撫子感漂うフレーズに対して、
着映え王道という自己実現を肯定するフレーズ。
謙虚そうなイメージを持たれたいけれど、
でも自分が何者かになっていく確かな感覚を持ちたいというインサイトを
突いたいいコピーだと思いました。
⑦ゆるっと結んで夢を叶える力の抜けた女っぽさ
自分はこの言葉が一番好きでした!
ゆるっと結んで×夢を叶えるの組み合わせが
ゆるい言葉とかたい言葉の新鮮な出会いだったと思っています。
柔らかい印象は自然に滲み出て欲しいものの、
自分の内側は意外と色々考えられているもの。
「夢を叶える」って壮大で、
夢なんて私持っていないよ、、、と言葉の前に打ち負けてしまいそうだけど、
リボンを結ぶという行為が夢を叶えるという
行動とその意味づけがシンプルでわかりやすいと思いました。
VERYってイケイケな感じが随所に現れますが、
立派に見える事(夢を叶える)をさりげなくこなしてしまう(結ぶ)あたりに、
1つ頭抜けた強さと優しさを感じる言葉だと思いました。
ちなみに、このフレーズはボウタイの提案記事で登場するのですが、
胸元のリボンを結ばないとマニッシュな印象で、結ぶとフォーマルな感じらしいです。
どちらもカジュアルにしか見えず、
女性のフォーマルって言葉の意味が難しい。。。
⑧共通言語が増えて広がるオシャレがある
これ、言葉だけだと伝わりにくいのですが、
シネマTシャツを2歳くらいの子供とお母さんがゴーストバスターズのデザイン違いのTシャツを着ている写真のしたに出てきます。
子供が大きくなるに連れて共有できるものや概念が増えてくる事を示しているのですが、
トピックスが同じでもデザインの違いを許容する事の楽しさを示唆していると感じました。
長い間親しまれているものには必ず定番となるようなデザインがあります。
そしてそこから派生したデザインも多く存在します。
定番への愛を押し付けるのではなく、
1つの世界感を共有できるようになったことを尊ぶ、
その姿勢がとてもすてきだと思いました。
知れば知るほど自分の意見をもつようになるし、
他の人と対立する事も多くなる。
多様性を受け入れようというお話も耳タコ状態ですが、
分かり合えた瞬間を1つ1つ大切にしていきたいと思える言葉だと思いました。
以上です。
今度は違う雑誌でやってみようと思いますので、またその時まで!
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