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ポイ捨ての目撃

その日、仕事でうまくいかずイライラしながら駐車場に向かっている途中、小さな川の向かい側に1人でいた男の子が怒りながら川へレジ袋に入ったゴミをポイ捨てした。

男の子はポイ捨てした後、近くの公園に行きベンチに座った。

はじめは注意して面倒なことになるのはご免だと思ったが、目の前でポイ捨てを目撃して知らんぷりはできなかったので、車に荷物を置いて男の子の方へ向かった。

仕事でのイライラを抑えながら男の子に「こんにちわ!」と大きな声で挨拶をすると、男の子はベンチから立ち上がり直立不動のまま動かなくなった。

このまま注意しようかと思った時、男の子から先に謝ってきた。

反抗的な態度で来ると思っていたが、男の子はポイ捨てしたことの罪悪感を持っているように感じる。

注意せず「ゴミを拾いに行こうか」と一緒に川へ歩きながら「何か嫌なことでもあった?」と聞くと小さく頷いた。

男の子に捨てたゴミを取ってもらい、代わりに捨てておくことを伝え、車へ戻り、自宅に帰った。

レジ袋の中は食べ終わったカップアイスが何個かあった。
友達と喧嘩でもしたのかな?

もし、注意しないで帰ってたら男の子はゴミを捨てたことに後悔していたかもしれない。
先に謝ってきたことも、素直にゴミを拾うこともしなかったかもしれない。

なんて男の子の助けになれてたらいいなと思いながら持って帰ったゴミを自宅のゴミ箱にポイッと捨てた。

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