Dancing Queen
農家の嫁になりたかったアロマテラピスト
新城朋子です。
レッドスパイダーリリーという、なんだか
かっこいい英語名を持つ、ヒガンバナ。
日本では、曼殊沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれていますが、こちらの名前は、
サンスクリット語で「赤い花」を意味するmanjusakaからきていると言われています。
ヒガンバナは、7~10月頃に開花期を迎える赤色の花びらと、花が咲き終わってから葉っぱが生える特殊な性質をもった草花です。
「きれいな花には毒がある」を地でいくこの花には、
有毒なアルカロイドであるリコリン、ガランタミンなど約20種の強い作用を引き起こす成分が含まれています。
毒は特に鱗茎(球根)に多く含まれ、毒抜きせずに食すと30分以内に激しい下痢や嘔吐に見舞われ、
ひどい場合は呼吸不全や痙攣、中枢神経麻痺といった深刻な症状を引き起こします。
一方で、この鱗茎は生薬としても用いられており、生薬名を「石蒜(せきさん)」、鎮咳去痰や鎮痛、降圧、催吐などの薬理作用が知られています。
この石蒜から得られたエキスは、別名を白色濃厚セキサノールといい、市販の鎮咳薬に配合されています。
また、成分のガランタミンは、アルツハイマー型認知症治療薬「レミニール」(一般名:ガランタミン臭化水素酸塩)の有効成分であり、
ヒガンバナと同じ科のマツユキソウの鱗茎から見出され、開発されました。
きれいなだけではなくて、その強い毒さえも
実はとてもヒトの役に立っている、
ヒガンバナ
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