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自動車業界の覇権争い~🇺🇸編~

#日経COMEMO #NIKKEI

世界的なEVシフトと同様に、アメリカもEVへの転換を進めていますが、IT企業のアップルはEV事業から撤退を発表しました。

そこでアメリカ自動車産業へ注目し、2回に分けて投稿したいと思います。


過去〜現在の🇺🇸自動車産業

アメリカの自動車産業の変遷がわかる。象徴的なグラフです。
なぜ日本車はここまでシェアを伸ばしてきたのでしょうか。

主要ブランドのマーケットシェア

USブランドの特徴

1900年代初期にアメリカのFord社によって量産車が誕生してから、主なシェアは、GM、Ford、Chryslerの「BIG3」で構成されてきました。

当時のアメリカは、大型の車とトラックを市場へ展開していました。
日本は小型車を展開していました。経済の変化に伴って、
1970年代から徐々に日本車がそのシェアを奪っていきます。

日本車が人気になった原因は〇〇

日本車が原因になった大きな理由が、1970年代のオイルショックと言われています。イスラエルとアラブ諸国の対立から世界の原油価格は上昇しました。
アメリカ車は大きく馬力がある一方、一度に多くのガソリンを使うため、ガソリン価格の上昇は、大きなダメージです。そこで、小型を得意とする日本車が市場に入り込みました。アメリカの生産ラインは長年、大型車生産へ使われていたため、小型車市場を奪われてしまいました。

今の🇺🇸市場

日本車とアメリカ車が市場を占有

アメリカ市場のブランド別販売台数 2023年

2023年のアメリカ国内での自動車販売台数は1560万台で、日本車とアメリカ車が大半を占めました。アメリカはサービス業が主要でGDP全体の85%以上を占める一方、自動車は0.7%ほどのようです。
面白いことに、中国ではドイツ車が人気でしたがアメリカでは、BMWが3%ほどしかありません。
4位につけているヒョンデは、かつて「安かろう悪かろう」のイメージがありましたが、現在は「外観がスタイリッシュ。価格が安い。サポート面が充実している」という印象のようです。

EV車で有名なテスラはまだ、4%ほどのシェアですが、今後どこまで伸びるのでしょうか。
アメリカのEV技術は、世界的に競争力があるとされています。アメリカ国産のEV車が増えれば、雇用を生むことができ、景気の好循環が期待できます。

EV市場の現在地は?主に普及しているのは〇〇州。

EVの乗車割合 2022年
1000人当たりのEV登録車台数 2022年

アメリカ全体のEV普及率は、約8%と言われています。しかし、アメリカの地図を見ると、地図の左下に当たるカリフォルニア州の普及率が飛び抜けて高いです。
カルフォルニアの人口は2021年に3900万人、アメリカの人口は3億3000万です。つまり、全米のEV普及率は、カルフォルニアを除けばより低くなります。

なぜ、カルフォルニア州でEV車が普及しているのでしょうか。
複数の記事から3つ理由があると推測します。
1つ目は、日本の小型車が広まった背景と似ています。そうです、原因は原油の高騰です。カルフォルニアは原油を輸入に頼っており、世界の原油市場に大きく影響を受ける為、他の州に比べて原油価格が高くなる傾向にあります。

2つ目は、カリフォルニア州の給与水準が他の州に比べて高いことです。カリフォルニアは、物価が高い一方で給与も高いため、高収入の方がEVを買っているのではないでしょうか。

3つ目は、テスラ社がカリフォルニアにあり、EVの設備が充実していることです。

テスタ社の工場とその規模

上のグラフ緑色の円は、テスラ社の工場を示し、円の大きさはその規模を示します。テスラ社は、かつて本社をカリフォルニア州に構えており、その州で充電設備の設置が進んでいるのではないでしょうか。
※現在はテキサス州に本社機能を移転させているようです。


次回は、より細かくアメリカの自動車についてみていきたいと思います。
では。

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