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私のメインストーリーに気づく。

今さっき、新人賞の取り方というブログを見つけて、その秘訣はメインストーリーを書くこと、とあった。メインストーリーとは、大まかなあらすじのことではない。作家が意図して作り上げる、ストーリーのこと。なるほどな、と思った。
メインストーリーというものが、美術作品のコンセプトにもあてはまるような気がしていたから。

20年ぐらい私は絵を描いてきたけれど、自分のメインストーリーを意識したことはなかった。それを探している状態だった。
でも最近、自分のメインストーリーが見えてきた気がする。メインストーリーとは大事にしてきたものだ。

それを探し当てるのに、なんて膨大な時間を必要としたのだろう。どれだけ私は自分の心に蓋をしてきたのだろうと思う。

外的要因に合わせることに、どれだけ必死に合わせてきたのか。そこまでして守ろうとしてきたものは。
皆と必死で歩調を合わせて、あなたを見失わないように、私を見失わないように、手を繋いでいようと必死だった。大切なことは手を繋ぐことではなく、そうまでして愛したい自分自身だった。


自分は人の顔を描く時が一番心地よいことに気づいた。暖かさを感じて心底満たされている人の顔。幸せを求めて勇気を出す人の顔。希望を信じる勇気。
それはいつも、私の中に居座っていたメインストーリーだった。

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