【書評】40代をあきらめて生きるな - 永松茂久
私は今月末に40歳になります。
20代、30代前半は流れに身を任せなんとなく生きてきてしまったと思っています。
目が覚めたのは36歳でリストラされて起業したとき。
30歳頃から起業したいとは考えていたのですが、流れに身を任せ続け、36歳で流れに身を任せて起業した時に、もう流れに身を任せていてはにっちもさっちもいかなくなったのです。
その頃から「20代の生き方」「30代の生き方」のような本が書店で目立つようになり、今までの人生を振り返っていると、20代は本当に時間を無駄にしていたと感じます。
30代は子育て真っ只中ということもあって自由はなく、生きるために(生かせるために)必死でした。
二人の子どもが高学年になり、40歳を迎える今、私はもう人生を無駄にしたくないのです。
50歳になるとき「40代サイコーだった!!!」と言えるよう、方向を決めてきちんと生きようと思います。
なので、この本が書店で目についたのでしょうね。
概要
「40代をどう生きるか?」その答えが出ない人にこそこの本を読んで欲しい
と表紙の折り返しに書いてあるとおり、どのような心持ちで生きるか、の指南書です。
おそらく男性向けに書かれているものですが、女性の社会進出が進む今、女性が読んでもタメになると思います。
40代は人生の後半戦の命運を決めます。
周りの人とどう関わっていくか、が本筋ですが、40代は人との付き合い方、関わり方が大きく人生を左右するのでしょう。
また、40代女性についても触れています。
これから女性がどんどん社会進出すると思われるため、女性の底力を明確にしています。
書評
私は40代に突入するにあたって、辞めたことがあります。
それは「推し活」。
きっと一般的な40代は推しがいたほうが潤うのかもしれません。
雑誌をはじめとするメディアでも、推し活を勧めてきます。
しかし、私は20代30代でこれでもかというほど推し活に時間とお金を注ぎ込みました。
本当に無駄だったと思います。
ただ楽しいだけ。
ふと、推し活をして何が残るんだろうと考えることが度々ありました。
20代に本気で推し活をした結果、何も残らないことを知っています。
改めて40代の生き方を考えた時に、そこにお金と時間を使うのではなく、自分のために使おうと思ったのです。
もう一つの理由が「推し友達と付き合いたくない」からです。
この本にも、どういう人と付き合うかが大事と書いてあります。
この本に限らず、自己啓発本にはだいたい書いてありますよね。
本当に付き合う人は大事。
仕事をサボってライブに行ったり、推しが出ているテレビを観たりしている人たちとは距離を置きたいのです。
自分の決断に対して、間違っていなかったと裏付けていただいた気持ちです。
また、この本の良いところは、これからの女性の活躍について詳しく記載してくれているところ。
世の中の全男性が読むべき。
私達の世代って、子供の頃はまだまだ男尊女卑で、父親(もしくは祖父)が一番風呂、上座、言うことは絶対!みたいな風潮でした。
母親はパートか専業主婦で、母親が子育てするのが当たりまえ。
学校の出席番号は男子が先。
「男だからメソメソするな」「女がそんなに気が強かったら嫁に行けない」
などなど、男女の区別もありました。
ですが、大きくなるにつれて女性の社会進出が進み、さらには女性が働かなければ生活できない世の中になり、保育園が足りなくなり(ため息)
それなのに、相変わらず家事育児を母親主導でする家庭の多いこと!
なんなら女性がほとんどの家事と育児をしている家庭が多いと思いますし、全く家事育児を担えていないのにやっている感満載の男性も多いです。
インストールされている人々のあり方と、実際の社会の風潮がマッチしていないのです。
男性は夫婦のあり方や女性の能力の評価を改めるほうがいいし、女性はできないふりや男性に養ってもらう思考、家事は全部やらなきゃ思考を捨てるほうがいいと思います。
そのままでもいいんですけどね。
そのままでいたい人同士が結婚すればうまく回るし、そのままでいたい人同士が雇用・被雇用者の関係になればうまくいきます。
でも、今後はその思考をアップデートしなければ、時代に取り残されるのではないかと思います。
働かなきゃいけない、家事も育児もしなきゃいけない、仕事に全力を注いでいるのに男性しか出世できない…などなどフラストレーションを抱えている女性に勇気と希望を与えてくれる本でした。
ありがとう。
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