見出し画像

【書く習慣】1ヶ月チャレンジDay27/梅干し一個分

【書く習慣】1ヶ月チャレンジDay27

大切にしている言葉。

梅干し一個分くらいだよ
祖母から教えてもらったお味噌汁1人分のお味噌の目安。

この言葉は私の料理の原点になっている。

小さいころは、祖母が作ってくれたごはんにお世話になっていた。

絶妙な塩加減のおにぎり
ケチャップライスを薄焼き卵で包んだオムライス
パンに乗せてもおいしかった蕪の葉の炒めたの

特によく覚えているのは具沢山のお味噌汁。
にんじん、玉ねぎ、里芋、インゲン、大根に油揚げ…
汁気より具の方が多くて、やさしい味だった。
私も作れるようになりたいと思い、ある日聞いてみたことがある。

お味噌はどのくらい入れるの?
え?うーん…

祖母は感覚で味付けをする人だったので、どのくらいと聞かれて答えに詰まった。
思いがけず気まずい空気になって聞いたことを後悔していると
祖母がこのくらいかな〜とお味噌を用意してくれたので料理はなんとか完成。
でも、分量は分からないままだった。

後日遊びに行ったとき、祖母が
みほちゃん、お味噌はね一人梅干し一個分くらいだよ
と教えてくれた。

そのときはただ教えてもらったことがうれしくて
でもあとで気づいた。
私に分かるように考えてくれたんだ。

祖母はそうやって私に料理のあれこれを教えてくれた。
物心ついたころから、祖母はよく料理を作っていたように思う。
というか、ずっと台所に立っていた気がする。
朝は誰よりも早く起きてごはんを作ってくれた。
食べ終わったら食器を洗って、お昼ごはんの支度。
お昼ごはんが終わったら片付けと夕ごはんの支度…
座っていればいいのに
と思いつつ、そうやって台所に立っている祖母の姿が好きだった。

私がごはんを作るのが好きなのは、きっと祖母のおかげだ。
いつでも台所から包丁のトントンという音や
何かを煮るグツグツという音がするのも好きだったし
なにより祖母の味が好きだった。
家族の口に入るものを真摯に作り続ける姿に愛を感じていた。
私も料理を通して相手を大切に思う気持ちを伝えられたらと思う。

梅干し一個分、ずっと覚えてるよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?