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規則正しい睡眠とは同じ時間に起きること?同じ時間に眠ること?

規則正しく生活をしましょう」ということを考えるとき,規則正しい睡眠をとるためには,

  • 同じ時間に起きる

  • 同じ時間に眠る

のどちらが大事でしょうか?

朝は仕事に行く時間,子どもの学校に行く時間,家事を始める時間によって変わるし,夜もその日中にやらなければいけないことによって変わるから,規則正しくなんてできないよ。そういうご意見もあると思います。

イレギュラーな出来事は生じるでしょうが,どちらかを優先することはできないでしょうか。結論から言うと,起きる時間を規則正しくする方が体には無理がありません。体内時計を規則正しく整えるという観点では,「同じ時間に起きる」の方が重要なのです。

体内時計は起きる時間で決まる

朝起きる時間によって体内時計がリセットされます。睡眠が日常的に不足していて,けたたましいアラームで起きる人はあまり経験しないかもしれませんが,寝る時間が違ってもなんとなく同じ時間に自然に目が覚めるという経験がある人もいるでしょう。

無理に早起きした日は体内時計が早まってしまうため,夜は早くに眠くなってしまいます。逆に朝寝坊をすれば,夜更かししやすくなり,また翌日も朝寝坊するということになります。これを週末に繰り返しているという方は少なくないでしょう。

週末の朝寝坊で体内時計は動いてしまう

土日に3時間くらい朝寝坊をすると,月曜の朝の時点では,体内時計が45分程度ズレてしまったということを確認した実験があります。たった2日の朝寝坊で,体の時計は狂ってしまったのです。

土日に朝寝坊する人は実際に多いのですが,そもそも平日の睡眠不足を取り返そうとしているために生じている現象です。そもそも睡眠不足が蓄積しないのが理想的ですが,どうしても週末に取り返す必要があるときは,少し早く眠り,起きる時間はなるべく変えない。これが月曜の朝を憂鬱に迎えないようにするためのコツです。

朝起きる時間を変えるとしても2時間以内に

極端な人では土日は昼過ぎまで寝ているという話も聞きます。多少の朝寝坊を許容するとしても,2時間以内にはアラームをかけて起きるようにしましょう。

日中どうしても眠いときには,少し昼寝をするのもよい方法です。昼寝は15〜30分程度と短めにしておくのがポイントです。睡眠時間が2時間不足しているから,2時間昼寝をするといったことをやると,昼間から深い眠りに入ってしまい,却ってぼーっとした1日を過ごすことになってしまいます。

* * *

睡眠不足で昼間眠い方にも,夜の寝付きが悪い方にも「同じ時間に起きる」という習慣は効果がありますので,ぜひ意識して過ごしてみてください。そもそもの睡眠時間が不足しているという人も,朝寝坊だけで取り返そうとしないように心がけましょう。

最近ではテレワークに伴って起床時刻が変化してしまうという人も多くなっています。テレワークが体に合っていないなと思う方は,もしかしたら睡眠の乱れなのかもしれません。


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