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LIVE "HOUSE"

先日、amazonのCEOであるジェフ・ベゾスが「株主への手紙」を公開しました。新型コロナウイルスで世界が大変な状況の中、どんなメッセージを送ったにか。その手紙の中で引用されていた言葉にとてもセンスを感じました。

「よくないことが起きた時、人には3つの選択肢がある。振り回されるか、壊されるか、あるいはそれを糧に成長するかだ」(ドクター・スース(セオドア・スース・ガイゼル))

【原文】
“When something bad happens you have three choices. You can either let it define you, let it destroy you, or you can let it strengthen you.” 

カルチャーの世界でも、この状況を糧にして、新しいクリエイティブに挑戦している人たちがいます。

レジェンドDJが自宅からライブ配信を始めた

ここ数週間で明らかに大きな変化がありました。ヒップホップ界のレジェンドたちが自宅からライブ配信を始めたのです。BIZ MARKIE、DJ JAZZY JEFF、THE ROOTS、DJ PREMIRE、RZA等。今も日に日にその数は増えています。

「キッチンで2ステップ踏んでろ」
「ブロックパーティーも最初はそんな感じで始まったんだぜ」

繋ぎの間に粋なMCを挟み、世界中のヘッズの首を振らせています。このムーブメントの面白いところは、これらのDJ達がほぼ40歳オーバーなこと。

BIZ MARKIEは1964年生まれで御年56歳。この動画を見るとわかるように、全然カメラの位置が決まりません。もう最初の方は全然プレイに集中できてないのです。撮影もおそらく携帯を縦置きで撮ったのでしょう。即席感がありますが、多くのヘッズは久々にBIZ MARKIEが見れたことに興奮したはず。

何が言いたいかというと、こんなオジサン(失礼!!)ですら簡単に自宅からライブ配信できる時代に、デジタルネイティブの僕たちが追従しない訳がないということです。

自宅のLIVE HOUSE化が止まらない

こちらはThe Rootsの自宅。ミニマルなセットですが、これでこのクオリティ。本物のスキル、スキルを超えたスター性を感じさせます。そしてなんといってもこのインテリア、とてもかっこよくないですか?これが自宅なのです。もはやライブハウスといっても過言ではありません。

#おうち時間 で検索すると、多くのアーティストが自宅からクリエイティブを発信していることが分かります。まだまだ新型コロナウイルスとの闘いは続く中、自宅のライブハウス化は加速しそうです。

カルチャー界にもD2Cモデルの波がくる

D2Cとは、「Direct to Consumer」の略で、”消費者に対して商品を直接的に販売する仕組み”のことをいいます。自社で企画・製造した商品を、ECサイトなどの自社チャネルで販売するモデルのことです。

アーティストとオーディエンスの間には多くの人が介在していました。時にはやりたいことよりも、求められることを重視してきたこともあるでしょう。D2C化するということは、自分とオーディエンスがオンライン等を通して直接つながることを意味します。

もちろんどちらが良いという訳ではありません。多くの人の手で作りこまれた完璧なショーケースも、アーティストが自宅で見せる素顔の発信も両方楽しみです。前者偏重だったのが、後者の発信も増えてくる。その結果、後者の方面で成功する人も出てくるのではないかと思うのです。

世界観とインテリアの重要性が増す

自宅の"世界観"、つまり「その人らしさ」と「オシャレ感」はより大切になるでしょう。DJのMiles Medinaを例にとってみてみます。ただプレイを魅せるのではなく、創作するプロセスから世界観をつくり、自宅を含めたライフスタイル丸ごとをコンテンツにしています。

彼のプレイと、この自宅の雰囲気がとてもマッチしていて、聴くだけではなく見て楽しめるコンテンツになっています。これをみて、僕もいくつか考えてみました。

・アンディ・ウォーホルやバスキア等のNY発のアートがあるお部屋と90年代の東海岸HIP HOP のミックス。

・イサムノグチの照明が印象的な、茶室のようなミニマル空間と和モノブレイクビーツのミックス。

・ビンテージのJBLのスピーカーが似合うウッディな部屋でメローなJazzy hip hopのミックス。

こんな発信の仕方があったら面白いと思いませんか?これから自宅で何かを発信するクリエイターの皆さんは是非インテリアで世界観をつくることを始めてみてはいかがでしょうか。

INFO 

カルチャー好きのカルチャー好きによるカルチャーのための道具。それがbob furnitureです。「VANSに合う家具がない」というところからがスタートしたbob furnitureは、ベーシックかつシンプルなプロダクトを中心にラインナップし、オーダーメイドにも対応しています。