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#30 こころ

夏目漱石「こころ」読了。

ほぼ半分が先生の遺書で占められていた。
先生の心情が、手に取れるくらい残酷に詳細に書かれてて、言葉でここまで表現できるんだってくらいリアルだった。

自殺以外に、他に方法はなかったのかと、でも他に方法はなかったんだって、私は先生に納得してしまった。

先生の遺書を読み終わった主人公の「私」は、何を思って、どう生きていくんだろう。

誰にも言えない秘密を打ち明かされて、また先生のように、誰にも話せずに自分の中で抱えながら「私」も生きていくの?

Kや先生の後追いにならない?と、これからの「私」がとても不安。

あと、Kが自殺した本当の理由を知りたい。心情も知りたいのに、あんまり描いてなかったな。

「もう取り返しがつかないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全生涯を物凄く照らしました。」

数年後に、もう一度読もう。

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