その余白が“ゆたかさ“をつくる
「さぁ、今日はなにをしよう?」
まっしろなスケジュールを見ると、気持ちがなんだかワクワクする。
その余白が、心の“ゆたかさ“をつくると思うから。
忘れかけた心の余裕
2ヶ月前のスケジュールを見ると、毎日何かの予定で埋め尽くされていた。
ただ、スケジュールが埋まっているだけなのに、なんだか仕事ができる人になったような気がして。
ただ、それだけのことなのに。忙しい毎日を必死で走り続けながら、仕事を任せてもらえることにちょっぴり安心していたような気がする。
でも、仕事ばかりの毎日になると、やっぱり作業に追われ、生活もおざなりになって、心に余裕が1ミリもなくなる。人にやさしく接することも、特に一緒に暮らす彼にやさしくすることも、できなくなっていた気がする。
居心地のいい場所に足を運ぶこと、SNSの新機能を試すこと、気の合う人たちとあてもなく雑談すること、読みたい本や雑誌をゆっくり読むこと……やりたいことはたくさんあるのに、なにかと「いまは時間がないから」と言い訳するようになった。
おうち時間で気づいた“余白“
そんな風にめまぐるしい毎日を過ごしていたら、世界が一変した。外出自粛が当たり前になり、リモートワークから在宅ワークがメインに。
移動の時間がなくなり、少し仕事も少なくなり、予定でびっしり埋まっていたスケジュールもほぼまっさらな状態になった。
でも、結果的に気持ちの“余白“も生まれた。
自分の時間に“余白”が生まれると、心にも余裕が生まれて、あたらしいなにかをしたくなる。子どもの頃に戻ったみたいに、“小さな企て“が心の中から熱を帯びて湧き上がり、やりたいことに思いを馳せてはワクワクする。
余白の時間で、レモンケーキをつくってみたり、音声メディアをはじめてみたり、読んでみたかった小説をまとめ買いして物語の世界に没頭した。
気持ちに余白があると、自分以外の誰かにもやさしくなれる気がする。
そして、他者との違いを“わかろう“とすることや、あたらしい価値観を“面白がる“こともできる。
それは巡り巡って、自分自身の“ゆたかさ“にもつながると思うのだ。
そんな風に余白が生み出す“ゆたかさ“を、私は大切にしたい。
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