鈴木敏夫とジブリ展。ジブリ好きじゃなくても、PMなら行くべき。
福岡市博物館で8月末まで開催されている、鈴木敏夫とジブリ展にいってきた。
きっかけは、奥さんのジブリ好きと、子どもたち(2歳、0歳)のおでかけも兼ねてだったんだが、、、
これ想像以上に学びが多かった。
まず、これはいい意味でだが、
ジブリが好きな人=ジブリの世界観にのめり込みたい人が行くにはお勧めしない。それなら家でポップコーンとメロンソーダを片手に、久しく見てないけど大好きなジブリ映画を2−3本見た方がいい。
この展覧会では、前半で、鈴木敏夫という男が、プロデューサー=黒子として、どんな人生を歩んできたのか、スタジオジブリがどうやってできたのかがわかるようになっている。
なんなら初めは幼少期の鈴木敏夫さんがどんな人物だったのか、どんな環境で育ったのかから入る。
海外から来られていたきっと熱烈にジブリが大好きな方は、ここはほぼ素通りだった。そりゃそうだろう。絵的には面白くないもん。
でも、広告の営業に携わってきた僕にとって、プロデューサー職、PM、PDM職に興味がある僕にとっては、すごく勉強になった。
世の中のプロデューサー職PM、PDMの人はみんな行った方がいい。
赤ちゃんを連れて、かつ人でごった返していたので、ゆっくり見れなかったが、
印象的だったのは、広告しないという広告戦法。
ジブリ映画は、特に、「魔女の宅急便」から広告に力を入れはいじめたという。
スポットCMにドカンと投下したり、またビジュアルポスターが一人歩きして世に出ていく(新聞や駅広告が大きな力を持っていたからだろう)時代だったので、そのポスターにどれだけ拘ったかが記されていた。
魔女の宅急便のコピーは、
ビジュアルと表題で女の子の魔女が主人公であること、空を飛ぶこと、何かを届けることはわかるので、
その先の内容が少しわかるような絶妙なコピーワークがされている。うん、この時代にこれやってんのすごすぎないか。。俺まだ生まれてないんですけど。
その後も、
もののけ姫や、千と千尋などで広告をうまく活用していったわけだが、ハウルの動く城は、逆に広告をしない方法に辿り着く。
情報を小出しにすること、その計画のノートが面白くて、それまでのヒットも相待ってメディアや消費者が勝手に盛り上がったという。ポイントは小出し。ハウルの動く城というキャッチーかつ不思議な名前。大ヒットの千と千尋の神隠しからすぐの公開であったから、世の中のジブリ熱は熱い。その辺りもうまくワークしたんだろうなぁ。
確かに、キムタクの声優起用とか結構盛り上がってた気がすし、今回まだ見てないけど、「君たちはどう生きるか」も、ほとんど内容やキャストの事前宣伝がない中で行われている。
声優がものすんごく豪華だったり、米津玄師が主題歌だったりとか正直なにかで回ってきて知った。普通このキャスティング成功したら、政権放送で叫びたいくらいだ。
これまでもPRとか携わってきたけれど、情報が飛び交う世の中でその解禁とか出し方とか、先読み力で想像して作り込んでいくことってすごく大事なんだなぁと思いました。
最後に、鈴木敏夫さんは、幼少期から読んでる漫画、見た映画、触れたコンテンツの量がえぐい。展示がずっとされているんだけど、え、これ全部見たん?読んだんん?積読じゃなくて?って感じ。
俺が読んだことあるの、ちばあきおのキャプテンだけじゃねーか!!
もう僕は30歳だけど、今からできることしかないので、これからでも、できるだけたくさんの本や映画やコンテンツに触れなければと思った。しかし、見れる本数には限りがあるから、その一歩として、見たものの質を高める=アウトプットを確実に行うことをしようとおもって、久々noteの更新でした。
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