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水の話

ウェールズに住もうと決めた理由のひとつは、水が軟水だからです。軟水の地域はイングランドとウェールズの西の沿岸沿いに集中していて、東に行くに従ってだんだん硬水になっています。水質マップを調べると軟水と硬水で色分けされているのでよくわかります。

硬水か軟水かを決めるのは排水中和剤として使用される炭酸カルシウム(石灰石)の濃度。炭酸カルシウムは食品添加物としても使われています。イギリスでは、濃度が0〜100mg/l だと軟水、100〜200mg/l だと硬水に近く、200mg/l 以上だと硬水だとカテゴライズされます。

ウェルシュ・ウォーター(www.dwrcymru.com) によると、この村を含む地域の水の炭酸カルシウム濃度は 42.50mg/l 。 排水処理には クロラミンおよびフッ素は使っていないと言うことです。私はどうも硬水によって肌のかゆみや赤みが引き起こされる体質なので、生活の中の水をちゃんと意識し始めてからは、軟水のありがたさを実感します。

先日森の奥に住むミュージシャンの家を訪れる機会がありました。スノードニア国立公園の中に建つ古い石の家で、庭先に山を見渡す風景が広がっていました。でも電気は川に設置したタービンで作るとか、生活用水が不足すると、湧き水を沸騰して使っている、など不便だし冬など特に厳しい環境。ミュージシャンは「好きか嫌いか分かれるところ」だよ、と言っていました。

でもここウェールズ中部は「穴場」です。北部はリバプールなど北イングランドからの移住者が多く、南部は文化的にも経済的にも活発な都市が多いなか、中部は静か。環境問題を考えることはもはや誰にとっても重要事項となったこの頃ですが、エコライフを実践するにはこの地域は最適と思います。


春の雨と羊の親子

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