過去記事⑩

2021年6月17日

リピート率の設計図

ちょっと具体的かつ主観的な考え方なのですが、様々なサービスを提供したり提供されたりする際に、その理由を考えてみました。

現在は、各サービスに関して提供業者が溢れていて、何を基準に提供業者を選べばよいのかわかりにくいです。

また、同様のサービスを提供している業者から

うちのほうがお得です

的なセールスが無限ループのように提案される毎日です。

新規を獲得する際のサービス提供者側が抱えるコストを考えた時、リピーターを守るコストに比べて10倍・・・

と言われてました。

昨今、この差が10倍以上なのか以下なのかは微妙ですが、提供できるサービスの差が無くなってきた現代に、まずやらなければならないことは

リピーターの満足値を最大化する

ことだと思います。

コスパの観点でもそうですが、今後は日本の人口減少に伴い顧客ターゲットの総量は、どんどん減っていきます。

国内向けに事業を展開していくことを前提に考えれば、限られたパイの中から顧客獲得合戦をするのは明らかに合理的では有りません。

とはいえ、事業を営む上で新規顧客の獲得は必須の項目になります。

顧客候補の総数が減少するということは、顧客獲得に繋がる確率が下がってしまうという事になります。

結果として、顧客の獲得に割けるコストも減っていくことになるわけで、どのようにこの必要コストを減らせるかが必須命題となります。

一般的にも言われ始めてますが、最も効果的な販売促進活動としては『口コミ』が目立っています。

信用している人が薦めるものは信用できる

という理論です。

この理論は当然、大部分で正しいと思いますし、Googleの検索システムはまさに、上記を基準にしてアルゴリズムが生成されています。

マーケティング的な考え方で言えば、この『口コミ』を、どのように設計するかが勝負になってくる。

良い口コミを、ひとりひとりの常連客や顧客に促して、良い評価を誘導して、時には知人の協力を得てWEB上の評価を演出する。

勿論、一定の効果はあります。

しかし、これはすでに全員が前提として行っている作業だとユーザー側は認識しています。

おそらくユーザーは

高評価の大部分は、近しい常連さんの声だろう

という前提の元、閲覧しています。


ほぼ全てのSNS情報や口コミに対して、この前提条件を考慮して閲覧しています。

今後考えなければならないのは、この前提条件を踏まえた上で尚、一定の効果を見込める口コミや情報拡散をデザインすること。

今後はこの演出や設計について、常に考えながら行っていかなければなりませんが、ユーザー側で感じている日々の感覚を、どれだけ事業者側に立った時に活かせるかの精神的な勝負になる気がします。

一つだけ確信を持って言えることは、消費者側に心理戦で勝ってセールスに繋げることは不可能です。

どんなにデザインされた設計をしても、セールスをメインに作られた全ての広告や宣伝文句は、消費者にバレて効率的な販売促進活動を生み出す事はできません。

これは確信を持っています。

効率的なセールス活動を成功させる大前提として

本質的に価値を提供している

という状態を生み出さなければ、確実に成立しない時代に突入しています。


大げさに言うと、おそらく既存デザインのランディングページで購買を悩む消費者は40代以降の年代です。

それ以前の年代の、ランディングページからの購買率は、5年以内に半分以下になるでしょう。

少なくとも20代は、ランディングページで紹介されている時点で、その商品に対してネガティブなイメージを植え付けられ、本来の商品価値以下の評価を下すバイアスが掛かってます。

商品価値の表現方法や知らせる方法は、スタート段階から考えておかないと、告知作業そのものがネガティブな印象でスタートしてしまう大きなリスクをはらんでいる時代です。

人に紹介する際も、宣伝活動を行う際も、常にスタート時点から表現方法を考えておかないと、気づかない内に自らマイナススタートを設計し、必要以上にセールスコストを背負うことになります。

どうせならスタートのコストを、そのままリピートに繋がる告知活動に繋げるように考えるべきで、ネガティブな印象を持たせない活動が重要な視点になるのではないでしょうか?


結局、行き着くところは
『本質的な価値を提供しているか否か』
『本質的な価値を提供するために活動しているか』

に尽きる気がします。

マーケティングやテクニックは、この先に活用する道具であって、効率的に知ってもらうことで価値の認知度を広げ、それが結果としてセールスに繋がるだけの【商品価値】や【サービス価値】をもっておかないと、如何にマーケティングや小手先のテクニックを駆使しても、ごまかせない時代になっていると思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?