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大好きな(元)偏屈な利用者さんへ・・・

私は児童発達支援の仕事をかなり長くしているのですが、放課後デイも大人の生活介護支援の経験もあります。

障害を持つ大人の方への支援・・・
不安で涙することもありましたが、利用者の方や周りの職員の方たちに支えてもらいながらどうにか任期満了やり切りました。

そんな、辛くもたくさんの意義や生きることを教えてもらった利用者が亡くなれたの連絡を先ほど受けました。

追悼の意味も含めて、その方の思いを綴りたいと思います。

私のたった二年の生活介護経験の話です。

生活介護とは、身体や精神に障がいを持つ人々が日常生活を送るために必要な支援やケアを提供する障害福祉サービスです。障害者支援施設や生活介護事業所などの現場で、食事や入浴、排泄などの身体介護や、掃除や洗濯、炊事などの生活援助などを行います。また、レクリエーションや創作活動、機能訓練なども行われます

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私は、障害児支援の経験は長いのである程度はやれます。しかし、大人の方への支援は全くの未経験。

何が通用して何が通用しないのかも分からない。

周りの職員は、逆に子どもの支援のことをしないので以外にズレ間があり意思疎通も難しいというスタートでした。

正直、今まで普通に笑い声や鳴き声、歌やダンスなどなど目まぐるしいぐらいにいろいろなことが起きる児童発達支援の時間の進み方に比べると、10倍ぐらいぺーすはゆっくり。

年齢も結構高いこともあるが、子どもの世界からするとちょっぴり殺伐としていると、勘違いしちゃうほど別世界でした。

色々悩みつつも、私は私のできることをやるしかないと覚悟を決めまずは、環境整備を進めつつ成育歴を探り過去と今の姿の整合性を考えつつ、どう心を寄せていくのか考えた。

子どもではない、大人の方です。

対応を間違えると、大人の方たちの自尊心を傷つけることにもなるのでそこは慎重に・・・でも楽しいことが好きな私なので、大胆に楽しみながら進めていきました。

ある程度、月日が経ち私の存在も皆さんに受け入れてもらい。どちらかというと、注目をしてもらえるところまで溶け込むことに成功しました。

しかし、いつも部屋の片隅にいて集団ゲームや活動には「いや・・・参加せん」と頑なに自分の好きな絵を描く方がいらっしゃいました。

周りの職員の評価は、誘いに対して必ず断ることとその返答の仕方も無視をしたりツンケンした言い方をしたりするから、困った存在でもあり、「どうせあの人は」って言われていた人でした。

私は児童発達の出だからでしょうか?一人だけ隅いつもいるともう気になってしょうがない。

だって、集団に入れる人は手をかけずとも楽しい生活を送っているからもういいかなって感じちゃう。

「どうせあの人は」って言われている人も以前は、活動に参加をしていたのにと過去の話を聞いたので尚更気になる。

別に、集団活動に入ることが正義ではないのですが、人を拒んでいるような態度がとても気になっていた。

そんな態度をとっているのに、いつも描いている絵はお母さんパンダと子どもパンダの絵。

こんな、かわいい絵をひたすら描き続ける人が人を嫌いなわけがないと、おせっかいな私は関係が取りたく少しずつ寄り添っていきました。

活動には必ず誘う。

拒否されたら、それをすぐに受け止め「また今度ね」と伝え追うことをしない。

それから、その方の隣で一緒に絵を描いたりもしました。
勿論最初は平行線です。

でも、徐々にですが絵の世界を通してその方と繋がり合えるようになりました。

そして、活動の一つに絵本読みを取り入れました。
少々幼いですが、自由参加です。

誘いましたが、答えは勿論「NO😥」

まぁ、いつもの事なので気にせずに内容を進めます。

するとですよ、部屋の隅から首をグイッて見ているじゃないですかぁ!!

もう、読みながら小さくガッツポーズを心でしましたよね🥰

そこからは、仲良くなるのも早かったように思えます。

だって、描いた絵を私にプレゼントしてくれたり。
活動へも参加してくれたり。
最後は、一番苦手だった運動の活動へも参加して頑張ってくれました。

そのころには、打ち解け合い。
「好き」って言ってくれるようになり、ツンケンしていたのが懐かしくぐらい笑顔も増えました。

そして、時は過ぎて私は生活介護から児童発達へ戻る時が来ました。
皆とお別れをしました。

勿論最後にもぱんだちゃんの絵をプレゼントしてくれました。
私の席の横にずっと飾っており、笑顔パンダが応援をしてくれています( ´艸`)

そんなとても印象的な方との出会いとその仲良くなる過程。

支援という技術面や心の距離の詰め方など、理論に基づいた進め方をしたのは勿論ですが、それ以上に人と人とが関係を結び合うってこういうことだよなって強く感じた。

この感覚は、体験をした人でないと分からない感覚。
その方と私だけの共有した感覚です。

そんな、おおきな人としての学びを教えてくれた方が他界しました。

この連絡を受けた時は、思わず大きな声が出ました。

人は死にます。
死ぬときは、あっさり死んじゃいます。

だから、今を大切にしないといけない。本当にそう思います。

私の支援力の一部はこの方から教えられたものです。
本当にありがとうございました。

そして、ご冥福をお祈りいたします。


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