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ジャズベースとプレシジョンベースの音の違い

ふと気になったので調査してみた。

Youtubeの某比較動画の音を拝借してスペクトラムアナライザーで分析してみた。なお、ハイハットの音が入っているため、高域のデータはあまりあてにならない点は注意である。

グラフを見たところ
・ジャズベースはグラフに目立つ起伏が無く、癖が無い
・プレシジョンベースは40~70Hzが4dBほどデカい
・プレシジョンベースは190~300Hzあたりの音が小さい
・プレシジョンベースは400Hz付近の音がかなりデカい。
といったところが読み取れる
※3dB変わると音圧が2倍変わるため、特に400Hzはかなりデカい違い。

これを打ち消すようにプレシジョンベースにイコライザーをかけてみた。
つまり
・40~70dBを抑える
・190~300Hzあたりを盛る
・400Hz付近を抑える
といった調整を行ってみた。すると、ジャズベースと同じ音とはならないが、プレシジョンベースの癖がかなり抑えられた音になった。

このようにイコライザーをいじっていて思ったのが
・プレシジョンベース独特の癖は190~400Hz帯にある(特に400Hzの山)
ということである。

つまり、この帯域を主にいじることでプレシジョンベースをジャズベースに近づけたり、逆にジャズベースをプレシジョンベースに近づけることができる。
ただし、「近づける」というのがやはり精一杯で、同じ音にはならないと思われる。

以上をまとめると下記のようになる。この周波数帯を違和感のない程度にいじると良い。
【ジャズベース→プレシジョンベース化】
・重低音(40~70Hz)をややプラス
・190~300Hzあたりをマイナス
・400Hzをプラス

【プレシジョンベース→ジャズベース化】
・重低音(40~70Hz)をややマイナス
・190~300Hzをプラス
・400Hzをマイナス

どっちのベースも持っている方は状況に応じて持ち変えればいいが、一本しかもっていない場合、イコライザーを組み合わせることでニュアンスを近づけることができる。
コンパクトエフェクタ―でそこまで細かい調整ができるものは現状無いと思うが、BOSSのGEB-7はなかなかツボを押さえた帯域をカバーしている。一度実験してみるといいかもしれない。


以下は完全に個人的な話。
元々プレシジョンベースの方がローが効いて良い音だと思っていたが、この結果を見るとジャズベース+イコライザーの方が良いような気がしてきた。
案外100Hz帯の音は変わらないし、40~70Hzがデカくてもここはキックの帯域なのでむしろいらないくらい。
ジャズベース+イコライザーの方がバンドからソロ演奏まで幅広く対応できるように思う。

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