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新興国・米国外編 通貨・株指数 比較

こんにちは、とまとです。

前回新興国のフィリピンのチャートについてまとめましたが、まとめてみてやはり、いろいろな国を通貨と指数の軸で一度大雑把に整理してみることが大切な気がしてきました。

新興国・米国外に何を期待するかは人によって違うと思います。もともとこの時期に新興国を検討するのは、金利上昇局面のある時点でドル高がとまり、ドル安に転じ、そうすると、ドルで米国の株を買うよりも、他の通貨の株を買う方が魅力的に見え、資金の一部が時価総額が小さい新興国に動き、それで株高になるという景気循環の一つの動きの流れです。そうなると、新興国・米国外を検討する理由も、ドル高で為替が売られ続けて、ドル安に転換し、為替と株高の両方の恩恵を受けられる国。国の成長やマクロ環境による成長を買う動き、その他でお金が流れやすい国を探す流れだと思います。ただ、国によって、状況は異なるのでまずは為替と株指数をざっくりつかみたいというのが今回の流れです。

国別ETFの変動要因

国別ETFの変動要因をすごく乱暴に分解すると下記となります。

国別ETFの変動要因 = 為替変動要因 ✕ ローカル株指数変動要因 ✕ ローカル株指数と国別ETFの組入銘柄の違い

正確に評価するならば、ローカル指数ではなく、国別ETF組入銘柄の変動をみるのがよいですが、正直面倒なので、株指数で、その国の株のトレンドをざっくりみたいと思います。そこで注目の国を探索し、その後詳細で組入銘柄と指数の違いを考察していく方向を考えたいと思います。

今回の分析対象期間

ドルインデックスの週足チャートを下記に示します。相場をはっている人ならば見るまでもないですが、2022年はずっと上昇を続け、9月下旬にピーク、さらに10月中旬ぐらいから下落をはじめて、11月に大きく下げています。そこで、ドルの動きに対応した為替変動要因にあわせた動きをみるため、今年の1月~9月、1月~10月、11月(11/1-11/25)の3区間に分けてその変動をみることにしました。

通貨・株指数 比較

いきなりですが、各国の通貨、株指数、国別ETFの3区間の変動率を下記の表に示します。正直、株指数はまったく詳しくないので、この国ならば、これだろという意見もあるかと思いますが、あくまで、ざっくりした目安としてご覧ください。なお、株指数はその算出方法も多様で、単純には各国比較はできないと思いますので、ざっくりした動きをみるのにお使いください。そもそも株指数と国別ETFで組み込まれている銘柄が違うので、その意味でもざっくりとした見方をおすすめします。

数字のにらめっこでごめんなさい。左から通貨、株指数、国別ETFで並んでいます。正確にはそれぞれのチャートをみた方がよいですが、これをみると、ざっくり、新興国や先進国を含む米国外の国が同じように感じられたが、結構国によって違うのがわかると思います。

まず上の方に集まっている、台湾、ドイツ、ポーランド、韓国、日本、タイ、マーレシアあたりは、10月までのドル高により、為替が売られ、11月にリバウンドしている国である。そのうち、台湾、ドイツ、ポーランド、韓国は株指数も米国同様10月までに大きく売られ、11月にリバウンドしている。日本は御存知の通り、そこまで大きな下落もなく、11月にそこそこ戻している現状である。一方で、タイ、マレーシアも10月までにある程度売られている(タイは売られ方は小さい?)ものの、11月のリバウンドはあまり大きくない。

次にフィリピン、インド、インドネシア、ベトナムあたりは、ドル高の影響を受けてきたが、11月のリバウンドはあまり大きくないグループである。これが出遅れているのか、他の要因があるかはわからない。シンガポールは為替のボラティリティは大きくないがリバウンドはしている。株指数でみると、フィリピンは10月までに下落し、11月にリバウンドしている。シンガポール、インド、インドネシアあたりは途中はともかく、10月時点ではあまり下落していないというか一部は上昇しており、11月の動きもまちまちである。ベトナムは11月にさらに下落している。

残りの4つは個性的な動きをしている。

南アフリカは、ドル高で為替、株指数ともに調整したが、11月の反発でかなり戻しているのが現状である。ドル高の影響を受けているが、強い印象がある。

メキシコはドル高の中、為替がプラスで推移している。その分11月のリバウンドもない。一方で、株指数は米国の影響を受けて下落するも、11月にリバウンドしている。

ブラジルはドル高の時期にドルに対してさらに為替が強含み、逆にドル安になると、ドルに対してさらに弱含みしている。株指数も同様である。これは大統領選挙の影響もあり難しいところだが、他とはかなり異なる動きをしていることがわかる。

トルコは為替はずっと弱含みであり、11月も回復できていない。一方で、株指数が10月までに+112.3%、そして、11月も+22.5%とおそろしいほど上がっている。今後もこの株指数が上がるかが、ポイントとなる。

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