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リーマンショック前の相場を振り返る

こんばんは。とまとです。
昨年終わり頃考えていた投資方針がしっくりきていないなということで、もう一度チャートを見直し、考えてみましたので、こちらに記載しておきます。

今回再びみたのはリーマンショックの前の動きです。ここで考えたいのは、リーマンショックの2008年9月10月のような暴落が起きる予兆をみたいわけではなく、その手前の時期の値動きを参考にしたいと思ったからです。この時期は、暴落にならない程度の金融不安が起きていて、その時の状況が今の状況に参考になるのではないかと考えました。

ちなみに、2008年の動きをリラックスしてみたい人は、下記の「クソ株ランキング2008」をみてみてください。

では、実際のそれぞれの週足チャートの値動きをみていきましょう。

S&P500

S&P500をは、2007年10月をピークに下落が始まります。2008年3月に危機に陥ったベア・スターンズの処理が進み、そこで金融不安が一旦和らぎ上昇するも、5月がピークでまた下落を始める。9/15にリーマン・ブラザーズ破綻。9月下旬から大幅暴落となる流れである。

米国2年債利回り

当時は2007年7月から利下げをはじめているため、2年債利回りはその時期を境に急低下している。2008年3月で一点上昇するも、6月をピークにまた低下をはじめて1%以下まで落ちる。

米国10年債利回り

米国10年債利回りも2年債ほどではないが、利下げ開始とともに低下を始める。3月に反転して上昇するも、また、低下を始める。その後、リーマン・ブラザーズ破綻やその後の株の暴落ではボラティリティが高いものの利回りの最終暴落は起こらず、11月に金融緩和などが開始され、それにともない、債券が買われて、利回りは暴落という流れである。

米国30年債利回り

30年債利回りを取り上げるのは、個人投資家に人気のTLT、TMFが20年超債券のETFのため、長期金利の動きをみるためである。こちらは10年債利回りよりさらになだらかな動きであるが、利下げとともに下がり、3月で反発し、そこから下がる。最後の暴落を別にすると、動きはそこまで大きい訳では無い。暴落は10年債利回りで述べた用に、株価暴落の時期ではなく、金融緩和などがあった11月である。よって、この流れが起きないと、TLT、TMFのアップサイドは限られることが予想される。

ゴールド

そして、難しい動きをしているのがゴールドである。まず、チャートの前の2006年までのゴールドについて述べると、別途チャートを確認してほしいが、2000年代は大きな流れとして上昇トレンドである。理由はいろいろあると思うが、BRICという名ががあったように新興国が注目され、インフレが進み、ゴールドの需要も中国・インドに支えられて伸び続けたこともある。

そして、迎えた2007年9月から上昇トレンドが2008年3月中旬まで続く。9月のトリガーが不勉強でわからないが、7月からの利下げによる金利低下が関係しているのではと推察(いつか調べる)。ピークは前述のベア・スターンズの処理が進んだことではないかと思われる。

その後、一度下落し、2008年7月に向けて上がるもそこから大きく低下する。その後、9月にリーマン・ブラザーズ破綻で大きく上がるも、9月下旬から10月にかけての株の暴落相場でいっしょに大きく下落。11月から上昇トレンドに変わって、その後は2009年以降も含めて上昇していくという流れである。

2008年3月までの上昇相場はよいとして、その後も落ち着いて下がるのもよいとして、その後の調子の悪さはなんだろうか?そこで、次のドルインデックスをみていく。

ドルインデックス

ドルインデックスは2008年8月ぐらいから急激に上昇していく。ゴールドはドル建てゴールドであるので、ドルの価値が上がるとゴールドの価格の下落要因になる。ドルインデックスの急上昇にともない、ゴールドも大きく下落している。ドルインデックスが急上昇をし始めたら、ゴールドの値動きに警戒する必要がある。これはあくまで、リーマン・ブラザーズの破綻の1ヶ月半前、9月10月の株大暴落の2ヶ月前の出来事である。

原油WTI

このとき何が起こっているのかを示すもう一つの指標として、原油WTIをみる。2008年7月をピークに大幅下落となる。これもリーマン・ブラザーズ破綻やさらにはドルインデックスの上昇よりも先に起きていることである。ゴールドのピークも、原油のピークの1~2週間遅れできている。

金鉱株ETF (GDX)

金鉱株は、ゴールドと株指数を組み合わせたような値動きをしている。

ドル円

リスクオフで一貫して強いのはドル円の円買いである。

考察

新たにチャートを見直してわかったことだが、長期金利は2008年11月の金融緩和などによるところまでいかないと大幅低下が起こっていないということである。TLT, TMFをがんばってホールドしても、大きく利益を上げるには、金融緩和までいかないといけないのかもしれない。

一方で、ゴールドは、ドルインデックスの上昇への注意は必要であるものの、金融不安をうまくおりこんで上がっていっている。ある程度の金融不安の相場では、ゴールドの方が分があるのかもしれない。

今後の相場の流れを見ながらであるが、CFD ゴールド、NUGT、JNUG、GDX、GDXJ、GLD、ゴールドの投資信託に注目していきたい。


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