お客さんはおいしいコーヒーが飲みたいのか?コーヒーの仕入れについて考える

2019年10月に熊本県上天草市にオープンする観光交流拠点施設のカフェプロデュースを担当しています。今日は、お客様に提供するコーヒーについて考えてみたいと思います。

コーヒーの国内市場は過去20年間で12万トン増加


国内で、最も売り上げをあげているのは、喫茶店やカフェでの消費で、その市場は一兆円をゆうに超える。近年、品質も向上し、カフェを脅かすと言われているコンビニに関しては、市場は2300憶ほどと驚異的なスピードで増えてはいるものの喫茶店などと比べると規模は小さい。缶コーヒー市場は、減少を続けてはいるものの7300憶といずれもパイは大きい。個別で見ると、市場は縮小したり拡大したりしているが、全体的にみると、過去20年間で12万トンもの消費が増えたのが、コーヒーである。すごい。国内で、最も売り上げをあげているのは、喫茶店やカフェでの消費で、その市場は一兆円をゆうに超える。近年、品質も向上し、カフェを脅かすと言われているコンビニに関しては、市場は2300憶ほどと驚異的なスピードで増えてはいるものの喫茶店などと比べると規模は小さい。缶コーヒー市場は、減少を続けてはいるものの7300憶といずれもパイは大きい。個別で見ると、市場は縮小したり拡大したりしているが、全体的にみると、過去20年間で12万トンもの消費が増えたのが、コーヒーである。すごい。


コーヒーの見える化が加速する「第4の波」


元々は、品種の違いでしかなかったコーヒーが、国や地域の違いで語られるようになり人はそれをセカンドウェーブと呼んだ。さらに、数年前より、コーヒーは農園の違いで語られるようになり、こだわりの強い小さなコーヒースタンドもでき始めた。コーヒーが特集に組まれた雑誌はバカ売れし、今でも本屋にはコーヒー本があふれている。そしてこのところ、「第4の波」が来るのではないかと言われている。それは、「誰が淹れたか」である。淹れ方の違いによって、香りや味に違いが生じるのもコーヒーの魅力なのだ。

顧客は誰なのか


さて、ここで問題にぶち当たる。おいしいコーヒーは好きだ。そして、見える化は素晴らしい。サステイナブルだし、流行も抑えている。自分自身も実際にお金を払ってそのようなお店に行くことが多い。味だけでなく、考え方に対してお金を支払っているのだ。しかし、プロデューサーという立場として、自分の好みですべてを作ってしまうのは違う。大事なのは、そこに来るお客さんが何を求めているのか、だからである。


サステイナブルに続けるためには、利益をあげなければならない


私がこの数年、地方を舞台にお仕事をさせていただいてきて感じていることのひとつに「利益を追求することの大切さ」がある。誰かのために、という気持ちやかっこいいもの、自分の好きなものを追求したい、という気持ちはとても素敵だ。しかし、少し冷めた言い方をすると、売れなければ意味がないのだ。皆が疲れてしまう。そんな姿を色々と見てきた気がする。だから、私は、東京じゃなくても利益のあがる価値を作りたくてこの仕事に飛び込んだ。顧客は誰で、どういった商品を求めているのか、ということが最も大切な部分で、自分の好みなどはそこから肉付けするときに少し反映させることしかできない。というかしなくてもいいと思っている。生まれながらのセンスをそこまで持っていないと自負している自分の戦い方はこれだな、というなんとなくだけど確信があった。

天草で飲みたいコーヒーはなんだろう?


オープンするカフェは、景観が素晴らしい。また、様々な観光地の道中にあるため、休憩地としても立ち寄られやすいようになっている。沢山の人が行きかうことが予想されるので、「超高級」「超ゆったり」な空間が提供されることは確約できない。そういったところで、超絶美味しくて単価も高いコーヒーをお客様は求めているのだろうか。そう考えた。

考えつくして行動してこそ失敗に意味がある


正直なところ、オープンするまでは答えはわからない。
しかし、出来る限りのことは考えつくしたつもりだ。たーっげっとに近い方々にヒアリングをさせていただいたり、0か100で考えるのではなく妥協点を探り続けた。周辺施設や、市場を見ながら、おおよその価格を設定し、味の品質も価格を見ながら調整していく。一人ではなく、何名か入ってもらい慎重に自分たちなりの理由を重ねながら選定を行った。

そうすれば、開業してから仮に当たらなかったとしても、何がだめだったのかを特定しやすく、改善点もスムーズに当てられる。

あてずっぽではなく、考え抜いたうえでえいやとやってみる。
最上級のコーヒーを/ 安ければ安いほどいい、という極端なふたつの考えの中庸を探す作業が結構大変だったが、非常に勉強になった。

オープンがとても楽しみである。


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