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今更解説するマトリックス、アクションだけではない深み

ども。最近は映画ばかり観ている”ビジ研”です。マトリックスといえばバレット・アクション(銃弾をえび反りで避けるシーン)ですが、アクション以外にも深さがある映画です。今回は観たけどアクション以外はいまいちピンときていない人に向けて、アクション以外の部分で面白いなーと思った所を3点紹介します。

・現実と思っていたの世界は仮想現実かもしれない

未来の世界(22世紀頃?)では、人類は機械に支配されている。21世紀初頭に完成したAIの自立した知性に恐怖を感じた人間たちは、機械のエネルギー源である太陽光を遮るために地球の生態系を壊した。しかし、太陽が無くなった後、代わりのエネルギー源として機械が注目したのが“人間”だった。機械は人間を栽培することで、エネルギーを得るシステムを構築する。そのために造られたプログラムが、仮想現実「マトリックス」である。仮想現実「マトリックス」内で暮らす人々は、脳が受信する電気信号によって認識されるセカイを、現実だと思い込んでいる。という設定。まず、設定がこれぞSFといった感じで面白い。

仲間にサイファーという裏切り者がいる。サイファーはマトリックスから目覚めたが、もう一度記憶を消してマトリックスに戻るために暗躍する。サイファーが我々に問うのは本当の現実を知らない方が幸せな事ってあるんじゃないの?という誘惑だ。我々は本当の問題が見えても暫し目を瞑ってしまう事がある。偽りでも虚構でも幸せに感じるならそれで良いという意見は強力だが、そこには本当の満足もないのだろう。実際サイファーは終始幸せそうな顔はない。現実から目を背け、妥協すると言う行為が如何に幸せから遠ざかる行為なのかを示唆していると思う。

・自分の可能性をどこまで信じる事ができるか

お気に入りのシーンがある。ネオがモーフィアスと仮想現実の中でトレーニングするシーンだ。モーフィアスの攻撃を受けて息切れするネオにモーフィアスが言う、「今吸っているそれは空気か?」と。仮想現実なのだから肉体の強さは関係ない。自分のイメージがどうであるかによって動きが決まるのだ。仮想現実(マトリックス)の中では信じれば何でもできると言う事だ。

我々の世界はマトリックスと全く同じではないが、同じ部分もあると思う。人間、大概のことはしかるべき努力をすれば出来てしまうものだ。大概は一歩一歩の階段を毎日登らないがために出来ない状態になってしまう。マトリックスは我々に本当はできるのに自分で自分の限界を決めてしまっていないか?と問いかけているのだ。

・機械は選択しない

ストーリー上でネオは初めからすごい力を持っていたわけではない。トリニティやモーフィアス等の人々の様々な選択があってネオは救世主となる。だから未来を予言するプログラムである預言者にも本当の未来(ネオが救世主になる等)はわからなかったのだと思う。

人と機械の違い、それは愛や希望によって選択する事だ。機械にとっては選択は変数を変える事でしかなく、我々の選択とは異なると思う。覚悟を決めるに近いと思う。選択しないのは楽だ。だが、覚悟を決めて何か選択するからこそ何か新しいものと出会い、何か新しい事ができるようになるのではないかと思う。そしてそれは暫し予想もできない事を引き起こし人生を豊かにする。意思を持って選択する、これは人の特権である事を再認識させられる。

・まとめ

今私達が生きている現実も仮想現実かも、、ということはないかもしれないですが、出来ると信じてやると出来ることはかなり多いのではないかと思います。そんな前向きな一歩の重要視を教えてくれる作品でした。


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