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僕は母が好きではない

僕の母はだらしない人だ。
昔からずっとだらしない人だ。

今日は母の話しを書いていこうと思います。

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僕が小学校低学年のとき、それまで住んでいた古い一軒家を建て替えることになった。家族4人で住むには大き過ぎる新しい立派な家になって嬉しかったが、今思えば両親がしたこの選択は間違いだった。

ほどなくして母は、母の姉(僕から見て伯母)が営むスナックへ働きに出るようになり、元々朝も働いていた母はせっかくの新築の家にあまり居なかった。そうまでしたのに電気とガスが頻繁に止められ、なんとかファイナンスというところから電話がかかってくるようになり、最初は優しい口調だったが毎度両親不在と告げると相手はため息をついて呆れた様子で、こんな小学生にも時には厳しい言葉を投げつけガチャっと電話を切られた。

悲しくて、情けなくて、両親に対しての怒り、両親が迷惑をかけて申し訳ないという気持ち。いつも感情がぐちゃぐちゃになった。

正確にいつだったかは覚えていないが、ある時期から母はスナックで働くのを辞めた。が、違う仕事を見つけたようで相変わらず夜は居なかった。
それどころかもっと帰宅は遅くなりひどい時は朝目を覚ましても居ないということも。父は仕事で早く家を出るので朝ごはんは適当に用意して弟と二人で食べて、学校へ行く頃ようやく母は帰ってくる。そして着替えてまた仕事へ行く。どこかで風呂も入って寝てきてるようだった。それがどういうことなのか当時の僕はまだ理解できていなかった。

当然、夫婦の関係は最悪の状態で顔を合わせると喧嘩ばかり。僕ら兄弟は僕の部屋へ逃げる。お互い声を荒げヒートアップしていく、テーブルをひっくり返した音、コップが割れる音、寝室へ向かう父の怒りがおさまらぬ足音、母が片付けてる音。
少しずつ家族という形が崩壊していくのがわかったが弟に気づかせてはいけないとなんとなく思った。

ある日友達の家に遊びに行くと友達のお母さんが数日前に風邪で休んだ僕に「翔吉くん風邪で休んでたんでしょ?早く治って良かったね!」とおやつとジュースを用意しながら優しく話しかけてくれた。
こらえた涙は帰り道、ひとりになったときに溢れた。

友達はお母さんと学校でどんなことがあったか、誰がどんな理由で休んだかをきっと毎日話しているのだろう。僕はそんな会話をしたことがなかった。風邪を引いて休んだって母はいつもと変わらず一旦帰宅して晩ご飯を用意したら居なくなる。

なぜ、僕はここに生まれてきたのだろう。こんな親じゃなければ、友達のような家庭だったら。
ついそんなことを考えてしまう。

高学年になると反抗期ということもあり、僕と母は対立することが増えた。たくさん罵声も浴びせたし、掴み合いの喧嘩もしたし、用意された晩ご飯をひっくり返したり、不登校まではいかなかったが遅刻したり休みがちになったり。

すべては母を困らせるため。
僕は寂しかった。
毎日話しを聞いてほしかった。
弟の前だから強がってただけ。
なぜ気付いてくれないんだろう。
なぜ僕ら子供のことをちゃんと見ててくれないんだろう。

本当に勝手な人。
自分の気持ちに正直に生きる人。
その為には自分の家族を振り回しても何も思わない人。

だから僕は母が好きではない。

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まだまだエピソードはたくさんあるのですが、書いてたら終わらない気がしてきたのでここら辺で辞めときます!
こんな感じの幼少期を過ごした翔吉少年は無事に立派にひねくれた青春に突入していくのであります!
中学高校くらいになると母が家に居ないことが助かるくらいになるんですけど、今度は逆に落ち着いてきた母がウザくなるという現象でそれはそれでストレスたまりました。わがままですかね笑

当時の僕は自分が置かれている状況にかなり悲観してましたし母を憎んだ時期もありましたが、今となっては笑い話で、この経験があったからこそ!と思えるものが自分の中にあるのでちゃんと飲み込んで消化できてます。料理や洗濯などもこの頃覚えたし、今とても役立ってます。
ただ、いまだに母のことは好きではないです。きっと考えが合わない人間なんだと思います。それがたまたま親子だっただけ。
でも、うちには子供がいますので普通に顔合わせるし、連絡とるし関係は悪くないです。むしろ僕がこの人と合わないなぁ、好きじゃないなぁと思ってることに気づいてないと思う笑
今でも正直色々問題はあるにはあります。結構迷惑だなって思ったりもしますが、好きじゃないけど嫌いにはなれないです、一応親子なんで。

なんか暗いことばかり書いてる気がするので今度は明るいの書きたいと思います!笑

それではまた!





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