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先輩風を吹かすことができない


春はまぶしい。
花はどこもかしもぱんぱんに咲いて、
街全体の空気が浮足立っているかのように高揚感にみちてる。
すれ違う人がみんなキラキラしてみえる。

すごい。
でも、私には春はちょっと眩しすぎる。

地域密着型の不動産会社に勤めだして4年目の春。
やはり季の変わり目ということもあり、
世間では上述のような空気感なんだろうけど、
繁忙期すぎるこの業界にいると
楽しむどころかげっそり。
ほんとよく乗り越えたよ、自分。

そんな中、4月から新入社員が入社してきた。

わたしは「ゆとり世代」に生まれたが、
入社した新人君は2000年生まれだそうだ。

2000年なんて、すぐこの前だったじゃん・・・という衝撃とともに
「Z世代」の働き方はどんなものか
先輩風ふかして、さてお手並み拝見と思ってみていたが

礼儀はある、コミュ力高い、想像力豊かで
なんなの、既に社会人として成立しちゃっているじゃん・・・
と、ここでもさらに衝撃。
酔っ払いの上司の相手もうまくかわせちゃう。

なにより、歓迎会二次会のスナックで
イエモンや民生の曲が好きで、率先して歌って
世代どんぴしゃの先輩スタッフとスナックにいた客
みんな総立ちで大合唱になっていた光景をみて。
もうその場にいた皆が新人君の虜になっていたのは言うまでもなく。

私は自分のポジションの危うさも感じつつ
オレンジジュース一杯だけググっと飲み干して
そそくさと10時過ぎには自宅に戻ったのでした。

良い子が入社してくれてよかったね。

と、せめてもの
大人の余裕を忘れないようにね、自分。

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