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その4 「スポーツの力(可能性)」

反射的な態度・振る舞いが習慣になっていませんか?

・失敗をすると、さらに繰り返してしまう
・うまくいかないと、イライラしてしまう
・イライラしていることで他人やチームに迷惑をかけてしまう
・起伏が激しく、プレイに影響が出てしまう
・日常生活と野球をうまく繋げられない

今回はスポーツの力・可能性について考えていこうと思います。

皆さんがご存知の通り、スポーツは人を熱くさせ、感動させ、人々の気持ちを一つにしてくれる力があります。

見方・言い方を変えれば、それだけ多くの人へ、国境を越え、言語を超え、そして世代や性別を超えて影響する力があるのです。

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オリンピックから考えるスポーツ

世界スポーツの祭典オリンピック。
この他に、ユースオリンピックという、14歳〜18歳を対象にしたオリンピックがあるのはご存知でしょうか?

ユースオリンピックとは、将来オリンピックへ出場するであろう世代に「オリンピック体験」をしてもらうこと目的にスタートしました。

このユースオリンピックでは、文化・教育プログラム(CEP)と言うプログラムへの参加が義務付けられており、世界の若きトップアスリートへ学ぶ機会が準備されています。以下、いくつか実際のプログラムを紹介します。

・チャンピオンとの会話
ロールモデルとなるアスリートと間近に接し、卓越と友好、信頼というオリンピックの意義に関する個人的、感 動的な話を聞かせてもらうことができる。
・ディスカバリー活動
インタラクティブな展示やワークショップを通じ、 人生におけるチャンピオンになるためのテーマを探求する
・ワールドカルチャービレッジ
参加 205 国内オリンピック委員会(NOC)を取り上げる文化 ブースが設置され、シンガポールの若者がホストを務める。各 ブースのホストは、ビジターに、さまざまな文化を探索し、楽し い活動や伝統的なゲームに参加するよう促す。
など、シンガポールで行われた第 1 回ユースオリンピックでは、205の国と地域から約5,000人の14歳から18 歳までの若い選手が、5つのテーマ、7つのタイプの文化・教育プログラムに参加しました。

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世界のスポーツは、競技性だけを求めていない。

さて、なぜユースオリンピックでは文化・教育プログラムへの参加が義務付けられているのでしょうか?

世界で初めてユースオリンピックが開催された当時、国際オリンピック委員会のジャック・ロゲ会長は、以下の様に語っております。

「試合に勝つにはゴールにいち早く到達するだけでよいが、チャンピオンになるには、体の鍛錬だけでなく人格も磨かなければならない」

そもそもオリンピックには、オリンピック価値教育という言葉があり、オリンピックの価値を卓越性(Excellence)、友愛(Friendship)、尊重(Respect)という3つのキーワードで表現しています。

世界の若い人々がこれを頭で理解するだけではなく、身をもって行動することを求め、オリンピズムが個人から社会へ、国や地域へ、そして世界へと、言葉だけでなく実践を伴って深く浸透していく願いを込めているのです。

以上のことから、

「世界のトップアスリート教育の在り方」が、旧態依然の今もなお日本スポーツ界の現場に残る「スポ根スタイル」ではないことが、よく分かると思います。

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日本のスポーツ教育の現場は、既に10年遅れている。

ロゲ会長が提案し、オリンピック委員会で承認を受けたのが2007年でした。世界スポーツの祭典であるオリンピックが、ユース世代からの教育を強調し、オリンピックムーブメントを通して世界のスポーツ教育を変えようと取り組まれているのです。

しかし、私たちの現場はいかがでしょうか?

文武両道と言う言葉がありながら、日本のスポーツエリートは学校でいうスポーツクラスと進学クラスに分けられる様に、スポーツだけをしています。

また、スポーツ少年団で植え付けられてきたスポ根的チームワークやスポ根で鍛え上げられたストレス負荷への耐性は、現代では使い物になりません。

本来スポーツ選手は「今できないことを明日できる様にする」、自己実現のプロフェッショナルです。

日々の練習を通してチャレンジし、今日のできないを明日のできるにする為、チャレンジ→失敗→検証→再びチャレンジを繰り返します。

この様な能力こそ、スポーツを通して学び、選手生活が終わっても残る「生きる力」であります。

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未来を見据え、成りたい自分として振る舞おう

子ども達が、目の前の結果や勝ち負けに極端な反応を示す理由は、大人が「どんな雰囲気(空気)を作っているか」に大きく左右されます。

子どもは、大人が思っている以上に大人を見ていますし、真似もします。

人前で素晴らしい態度をしていても、子ども同士だと性格が変わったり、いじわるをしたり、こういった陰湿な行動の原因は周りの大人が影響している場合が多いのです。

今、目の前の失敗(負け)でプロ野球選手に成りたいという目標は消えてしまうのでしょうか?

私はそうでないと思います。

むしろ、社会に大きな影響力を持つプロ野球選手だったら、こういった状況で、どんな態度・振る舞いをするのか。子どもと一緒に考えてみて欲しいのです。

悪態をついて、見方にも敵にも良いことはないはずです。

もし、共感頂けたのであれば、今、この瞬間から改めることを意識して下さい。

日本スポーツが遅れた10年は、10年かけて取り戻すものではありません。今、この瞬間から意識していくことで、加速していきます。

スポーツで、世界と自分を幸せにしましょう!

記事に対するご意見、皆様の経験、お悩み等々を是非お聞かせ下さい。

Peace✌︎

TOMA


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