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リファラル採用を成功させるために

こんばんわ。本日は、「リファラル採用を成功させるための推進ポイント」について書いてみようと思います。

私は、前職で「人事」としてお仕事させて頂き、現職では、「リファラル採用の推進支援サービスを提供するRefcome」にて、カスタマーサクセスとしてお仕事をさせてもらっています。

前職の人事では「採用」ではなく「教育」「社内制度設計」がメインでしたが、人事全般の仕事は構造、というのは理解しているつもりです。
その上で、現職にて「リファラル採用の推進支援」に関わらせて頂く中で、
「リファラル採用を成功させるために、理解しておくべき実態と3つのポイント」があることに気付きました。

この記事は、「RefcomeのCS」としての視点よりも「人事」としての視点を強めて「リファラル採用」について書いています。
是非これからリファラル採用の推進を検討されている人事の方々に読んで頂き、リファラル採用が広がっていくきっかけになればと思っています。

リファラルは、成果が出るまでのLTを考慮する

実際に「リファラル採用の推進支援」をさせて頂いている中で、
リファラル採用が上手くいく企業様の「人事の行動量」と「採用成果」の
関係性を図にするとこんな感じになることが多いと思っています。

成功例

※縦軸が行動量と採用成果の数値、横軸は時間軸です。数値は適当です。
抑えておきたいポイントとしては

①人事の行動量が高い時に、採用成果が伸びるわけではない

②採用成果が伴ってくるまでには、時間がかかる

③上手くいく場合、人事の行動量と採用成果はあるタイミングで逆転する

ということです。

まず、①と②はリファラル採用に取り組む前に、必ず抑えておくべきポイントだと思っています。
リファラル採用は、採用成果に繋がるまでにはどうしても時間がかかります。「従業員に動いてもらう」ことが必要になるので、
・リファラル制度の説明会
・社内向けの募集内容をイントラに載せる
・インセンティブ設計
・制度説明の社内掲示用ポスター作成
など最初にやることがたくさんあるかつ、「最初の動き出し」が完了するまでにも時間を要するからです。
なので、行動量と採用成果がリアルタイムで合いません。

③は後半のポイントで書くのですが、「現場の仲間を作る」ができれば、
人事の行動量と採用成果の関係性が徐々に逆転し始めます。

リファラル採用を推進する「人事担当者」の気持ち

人事の「推進担当者の気持ち」はおそらくこんな感じになることが多いのでは無いかと思います。

●推進前
とある人事「最近媒体やエージェントだけだと採用目標の達成が厳しいからな。リファラル採用を導入して、採用数をアップを狙うことになった!僕がリファラル推進を任されたから、頑張ろう!」

●推進初期
(リファラル採用を推進する知見を貯めて)
とある人事「なるほど、こうやってリファラル採用は作られていくのか。社内向けの募集を公開したり、リファラル採用の制度説明、取り組んでもらう動機付けの説明とか、色々やることがあって大変だな。でも、これをやれば上手くいくみたいだから頑張ろう!」

●説明会を実施
とある人事「よし、各部署の方に制度の説明や、社内で募集しているポジションの説明も行った。準備にかなり工数もかかって大変だったけど、これで成果が出るだろう。あとは応募を待とう!」

●説明会から数週間後
とある人事「全然応募が社内から来ないな、、、ちゃんと説明会も実施したのに。。。もう1回説明会した方がいいのかな?
でも、ここ数ヶ月はリファラルの準備で使ってしまって、採用KPIの進捗が遅れているし、、、

とりあえず「採用目標の達成」のために、掲載媒体の変更と、エージェントの●●さんにアポ入れよう。
お!この前キャ●トレでスカウト送ったSさんから返信来てる!キャリ●レで送るスカウト数を増やすか。

●それから数ヶ月後
とある人事「なんとか採用目標は達成出来そうだ。リファラルは伸びなかったな。。。この会社には合ってないのかもしれないな、、、」

上記の場合、リファラルにおける人事の行動量と採用成果のイメージはこんな感じ。

失敗例

こうなるのは、仕方ないと考えます。
この方は自身の評価目標の達成に向けて、最善のアクションを取ったからです。ただ、これだと「リファラル採用」が浸透することは一生ありません。
ここからは、「リファラル採用」が浸透するために、上記のようにならないtために、気をつけるべきポイントを3つに絞って書きます。

リファラル採用の推進には、2つの数字目標を設定する

①一定期間での「リファラル採用」の目標を設定する
上記で説明した通り、リファラル採用は「人事の行動量が高い」時に、
「採用成果」に現れるわけではないです。
なので「全体の採用目標」しか設定されていないと「行動量多くても成果に繋がらないから、他の手法でカバーするしかない」となり、その後のリファラル推進行動が止まります。ただ、この人事からするとこの動きは当たり前です。なぜなら、自分が評価されるのは「全体の採用数」だから。

リファラル採用で、採用が出来るようになるには、成果が出るまで人事(リファラル推進者、採用結果責任を持つ人)が動き続けなければなりません。
その「動き」は「目標設定」で作りましょう。

リファラル採用を社内の採用手法として推進する際には、
人事(リファラル推進者、採用結果責任を持つ人)に、「リファラル採用数」の目標を設定し、それを人事評価に反映するようにしましょう。
そうすることで、「リファラル採用」へのコミットが生まれ、推進が途中で止まりにくくなります。「リファラル採用数」が「評価」に繋がるので。
(実際に支援をさせて頂いているお客様でも、リファラル採用の目標が個人の人事評価に繋がる形で設定されているお客様は、推進力が違う印象を受けます。)

②「行動量=社内の紹介アクション数」を目標設定する
リファラル採用が推進されているかどうかを測る指標として、
「社内の紹介アクション数」を設定しましょう。
「社内の紹介アクション数=社内の従業員の方が、ご友人や知人に、当社のポジションを紹介してくださった数」です。
なぜこれを設定するか、社内の紹介アクションは、人事(推進責任者等)の方の行動に強く影響して増減する数字かつ、リファラル採用目標を達成するための手前KPIとしても最適だからです。リファラル採用数だけの目標だと

・紹介したが、友人の都合で応募に至らない

・面接で不採用になる

・面接で辞退になる

などの理由で「採用成果」に繋がらないことが出てきます。

ただ、「採用成果」に繋げるためには「紹介アクション数=従業員が送ってくれたスカウト数」が絶対に必要です。

そして、「リファラル採用数」は上記の理由でコントロールが難しいですが、紹介アクション数は、人事(採用数に責任を持つ人)の行動次第で増やすことが出来ます。行動例としては、

・リファラル採用の説明会を開く

・同期や同僚に、直接お願いしに行く

・頼みやすい部署の責任者に時間を頂いて、朝礼などで説明させてもらう

・社内報のようなものを書いて、リファラル取り組むメリットを説明する

・社内メールで、現在の募集ポジションのリマインドを行う
etc

実際の「リファラル採用数」が伸びていないとしても、「紹介アクション数」が増えていれば、それは社内にリファラル採用(社内でリファラルをしようとする動き)が浸透してきている証です。これは推進者(人事など)の「評価されるべき結果」なはず。
※勿論、採用に繋がっていない場合は、プロセスを細分化して改善ポイントを見つける必要があります。

※「紹介アクションの可視化」は私が所属している「Refcome」が提供しているサービスにて可視化することが出来ますので、ご興味ある方はご連絡頂けたらと思います。

人事は「現場の仲間」を作ること

改めて、こちらの図をご覧ください。

成功例

初期はどうしても、人事(推進者)行動量が必要になります。
上記にも書きましたが、リファラル制度の説明会や、社内向けの募集内容をイントラに載せる、インセンティブ設計、制度説明の社内掲示用ポスター作成などなど、やることが目白押しだからです。

ただ、この行動量は徐々に下げていくことが出来ます。しかも、下げていくことが出来た方が、採用成果に繋がっていくと思っています。
そのためにするべきことは「現場の仲間を作る」です。

リファラル採用を推進する現場推進者(仲間)を見つけ、その方に協力をしてもらいましょう。従業員の方に行って欲しいのは「紹介アクションをしてもらう」ことです。このためには、定期的な呼びかけや、その部署の方が紹介をしたいと思うような発信内容を作成するなど、企画としてやることがたくさん出てきます。人事だけでは回らなくなります。
また、遠い存在の方のお願いより、近い存在の方からの呼びかけ、の方が行動に落ちやすいというのもあります。

リファラルを上手く推進軌道に載せる企業様は、初期に
「現場の仲間作り」をやり切ります。
実例でいうと、私が支援させて頂いたお客様の中には、現場の方に、
紹介アクション数を送ってもらうために、現場の仲間を作るために、
ここまでされていました。

・事業部の責任者の方に個別でお願いして、朝礼でリファラル採用の説明をしてもらった

・他拠点の同期に電話をして、「●●のチームMTGの10分だけ、自分にリファラル採用の説明時間をくれないかな?」とお願いして時間をもらった

・仲の良い先輩、同期、後輩を有志で集めて、社内の方が友人を紹介したくなるような発信文を一緒に考えてもらった。後にこのメンバーを「リファラル現場推進責任者」としてプロジェクト化し、発信文の作成の持ち回り、定例での進捗報告MTGなどを実施するようにした

・ある部署で、影響力がある方に対して、「●●さんから、リファラル採用の推進を部署にして欲しいです」と何度も連絡をして、一緒に説明会をしてもらった

上記は一例ですが、このような泥臭い動きをやり切ることで、初期に「人事」がやっていた行動を、現場の方が手伝ってくれる、やってくれるようになってきます。
リファラル採用とは「社内の従業員による紹介」なので、その人達が、自分自身で推進するようになってきて初めて、採用成果に繋がってきます。

※当然ですが、人事(推進者)の行動量が0になることはありません。
次のアクションをし続ける必要があるからです。

情報を発信し、行動を称賛し続ける

私は、リファラル採用とは、「文化」だと思っています。
「自分の勤めている会社に、自分の友人を紹介する」という文化が出来るか。文化が文化であるために必要なのは、「私たちの文化はこうである」という発信です。

・「なぜ、リファラル採用に自社が取り組むのか」
・「今時点で、募集しているポジションはどこなのか」
・「社内の人から紹介してもらいやすいようにするために、社内で取り組んでいることは何なのか」
・どの人(部署、チーム)が、より協力してくれているのか
・インセンティブや、会食補助制度などはどうなっているのか

上記のような発信は、継続的(リファラルを文化にする限りは永続的)に続けましょう。1回発信したからこれでOK、なんてことはあり得ません。
もし、そうなら「リファラル」に限らず、
・●●のためのアンケートに答えてください
・✖︎✖︎のシステムが変わったので、マニュアルを見て使ってください
・残業は控えてください
というような、社内コミュニケーションから始まる施策は、
もっとスムーズにいくはずです。

また、企業文化を醸成するために、企業文化に沿った行動をした方を表彰する、という制度などは良くあるかと思います。
こちらは、リファラル採用においても効果的です。
・1番友人を採用した方を表彰する
・1番友人を紹介(声かけ)してくださった方を表彰する
「この行動は称賛されるものである」ということを示すのは効果的です。
部署単位で表彰をしたり、例えば3ヶ月に1回、社内報等で表彰する、などでもいいと思います。


おわりに

自分は、前職の人事の時に「紹介で会社に入った方の方が、入社後のパフォーマンスが高い」というデータに辿り着き、その時の原体験から「リファラル採用を支援してみよう」と思い、今の会社の入社を決める1つの要因になりました。

リファラル採用って、良い採用方法だと思っています。
もっとこの採用手法が広がり、この採用手法が「良い」と思ってくれる企業様が増えてくれたな〜と思っています。

上記のポイントが全てでは無いと思いますが、人事というポジションを経験した上で、Refcomeという「リファラル採用を推進するためのサービスを提供する会社」に所属している自分だから、話せることがあると信じているので、また色々かけたらと思います。

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